第54話 王都の駅建設

「酷い目にあった・・・」

マルコは確かに礼儀作法について何とかしてくれた、だがそれは王に見逃すようにお願いするのでは無く、俺が覚えるという形が取られていた。


「ゴウさん、お疲れ様です。」

アヤカがお茶を持ってきてくれる。

「ありがとう。」

俺は一口お茶をすする。


「しかそ、アヤカちゃんもミユキさんも凄いよな、礼儀作法を簡単に身に付けちゃって。」

「私はお母さんが厳しく教えてくれていたので基本的な事は出来ていただけです。

それよりゴウさんだって先生に覚えが早いって言われていたじゃないですか。」

「ははは・・・あればお世辞だよ、出来てない事ばかりだ。

くそぅ〜マルコに騙されたぁ〜」


「おいおい、人聞きが悪いな、俺は騙していないぞ、礼儀作法を何とかすると言ったんだ、今後の事を考えれば身につけておくに越したことは無いからな。」

「マルコ〜〜〜」

マルコがやって来るのだが俺は恨みのこもった声を上げる。


「マルコ様、いらっしゃいませ。」

アヤカがお茶を取りに行こうとした所にミユキはマルコの来訪を聞いてお茶を持ってきていた。

「ミユキもよく頑張っていると聞いている、その調子でゴウにも教えてやれ。」

「かしこまりました。」

ミユキは深々と頭を下げる。

「あぅ味方がいない・・・」

俺の礼儀作法教育はまだまだ続くのであった。


「礼儀作法の事は置いておくとして、王都まで鉄道を敷設する許可が出たぞ。」

「おお、ついに出たのか?」

「陛下が特別に許可をくだされて、王都近郊に土地を用意してくれた、これで敷設できるだろう。」

俺がマップを確認すると王都に駅が建設できるようになっていた。


「確かに結構近くに作れるみたいだ。

ここに作って良いのかな?」

俺はマルコが持ってきていた王都の地図に駅の位置を指差す。

「そうだ、その辺りだ。

そこなら少々大きくしても問題無いと伺っている。

ただ、出来るなら王都にふさわしい物を作って欲しいという父上からの要望があった。」

「王都にふさわしいか、ふむ・・・」

俺は東京駅を思い出す、レンガ造りの駅は王都にふさわしいのではないかな。

俺は東京駅の外観を模した物を建設する。


そして俺は構内図から何があるか検索していく、地下街などの店舗は未だ作れない、発着場とキヨスク、あと蕎麦屋とハンバーガー屋が増えてるな・・・

「うん?」

俺はチェックしていく先でふと気付く。


「東京駅ホテル・・・そういえば東京駅は中にホテルがあるって聞いたことがあったな。」

俺は王都に向うのが楽しみになるのであった



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