第28話 マコト、取調べと・・・

別室に連れて行かれたマコトは取調べを受けていた。


「日本?勇者?お前はいったい何を言っているんだ、やばい薬でもやっているのか?」

「やってねえよ、それより城に確認を取ったのか?」

「一応確認しているがお前の話は信じるに値しないからなぁ・・・」

「なんだよ、嘘をついているとでも言うのか!」

「勿論だ、だいたい聞いたこと無い話ばかりだからな、おっと知らせが来たようだな。」

取調べをしていた男は立ち上がり連絡を受取る。


「マコトといったな、お前は虚偽の申告をして王都に入場しようとした罪により、罰金として銀貨10枚を納めよ。」

「はあ?そんな金無いよ、それに虚偽だと!じゃあ呼んだのはこの国じゃないのか!」

「知らないな、払えないなら強制労働をして支払うという形になるが?」

「待て待て、なんでそうなるんだよ、そうだ何処かの商会を紹介してくれ、いい金儲けの話があるんだ。」

「そこまで面倒はみれないな、連れて行け。」

「おい、待て!待てよ!」

マコトは王都郊外で行われている王都の拡大に伴う城壁建設を行う事になる・・・


「くそっ、なんで俺がこんな事をしないといけないんだ!」

夜飯を食べながら不満を口にする。

「おい新入り、お前は何をやらかしたんだ?」

「何も悪い事はしてねえよ。」

マコトは事情を親しげに話してきた男に話す。

「なんだ、お前は身分証が無いのか!」

「悪いかよ。」

「そんなもん、村に住めばすぐにくれるやつじゃないか、それで強制労働してるなんて馬鹿としか言いようが無いな。」

「うるせぇ!くそっ、銀貨10枚ってどれぐらい働けばいいんだよ!」

「銀貨10枚か、そうだな飯代とかも引かれるからだいたい半年ぐらい働いたら無くなるだろ。」

「半年もこんな事をやるのか・・・」

マコトはげっそりする、一日働いたらだけで既に身体がのびているのに毎日こんな事をするなんて・・・


「なあマコト、いい稼ぎ方があるぞ。」

「なんだよそれは?」

「一晩で銀貨1枚だ、悪く無いだろ?」

「一晩で銀貨1枚?それはいい10日で終わるのか!」

「そうそう、良い稼ぎだろ?」

「いいな、それ紹介してくれるのか?」

「勿論その為に話しかけたんだ、来いよ紹介するから。」

「おう、案内してくれ。」

マコトはとある牢名主のもとに行くことになる。


「おう、連れてきてくれたか、本人は納得済みか?」

「へい、一晩銀貨1枚で納得しました。」

「良いだろ、おい、今日から10日働きに出る必要なんて無いからな、ここにいろ。」

「働かなくて良いのか!」

「かまわない、せっかくのキレイな肌が汚れたら楽しむ事も出来ないからな。」

牢名主はペロリと舌舐めずりをする。

それと同時にマコトは寒気を感じる。


「・・・え、えーと、俺は何をしたら。」

「何もしなくていいさ、10日間楽しもうでは無いか。」

「い、いやだぁぁぁーーー!!」

マコトは逃げようとするのだが扉は閉められており逃げ道は無い、10日間耐え忍ぶだけの日々が続くのであった・・・

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