第66話 長距離移動は座ってるだけでも疲れる
「喰え、
絡め取られていたガルーダに
ガルーダの絶命と共に、スタンピードで外に出ていた魔獣はダンジョンへ帰って行く。
「草介!なんで一人で切り込んだの!此処に私たちは居るのは知ってたでしょ?」
草介は屋根から氷華の横へと降り立った。
「岡山市内が直ぐ片付いたから来たんだよ。一応ギルドを介して連絡したぞ。こっちに来てたら丁度良い位置に魔獣いたし、もう倒そっかなって。」
半年前、那覇のスタンピードをたった二人で解決した事は直ぐ全国へ広がり、二人への他県からの救援要請が後を立たなかった。
流石に見捨てる訳にもいかず、氷華のパーティーメンバーと共に救援部隊に参加する事になる。勿論、茉央も誘ったのだが母親が心配だという理由で断られてしまった為、草介は一人で加わっている。
岡山にはダンジョンが二箇所あった為、草介と氷華は二手に分かれていた。パーティ歴が長く連携が取れる氷華たちが倉敷ダンジョンを受け持ち、草介が地元の探索者と共に岡山ダンジョン側を討伐する事になっていた。
「ギルドに連絡されたってわからないわよ。スマホくらい持ってるでしょ!」
「音とか鳴ると魔獣に位置バレるだろ。それにもう倒したんだから別にいいだろ。」
ガルーダを倒し緊張感がなくなったからなのか二人は言い争いを始める。するとその場に残りのメンバー二つも現れた。
「氷華先輩になんて口の聞き方……許さない!!」
「ちょ…落ち着いて下さい。仲間ですよ。」
メイスを振りかぶり、草介に殴りかかろうとする明美を伸晃が羽交い締めにし止める。
「いっつも思ってるけど、あいつ氷華の事好きすぎるよな。」
「二人とも私に憧れて探索者になった子だからね。特に明美は私と会うために探索者になったらしいよ。」
伸晃は元々探索者をしていて氷華がスカウトしたみたいだが、明美は普通の大学生だった。ある日、テレビでインタビューを受けていた氷華の姿を見て彼女のファンになり、追っかけをしているうちに学校を辞め探索者になってしまった。今のスタイルだって氷華が壁役が欲しいといった内容をギルド職員と話していたのを聞いて確立させた。パーティに入れるよう一生懸命努力し、アピールした結果このパーティに入れたのだ。
「それは知ってるけど、度が過ぎてる時ないか?」
「ハハハ、根は良い子だから大丈夫だよ。」
「お前がいいならいいけど。ところで何処かから救援依頼は来てるのか?なにもないならいい加減帰りたいんだけど。」
スマホを操作し、今後の予定を確認する。
「そうだね。今のところ依頼はないし大丈夫だよ。私も地元に戻りたいし。依頼があったら連絡するね。」
決まりだ。漸く沖縄に帰れる。もう半年以上飛び回ってたからいい加減家で休みたい。
半年ぶりに沖縄に戻る事になった。
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