第54話 那覇ダンジョン奪還作戦⑧
数多の魔獣に襲われながら、俺たちはひたすらダンジョン目指して走り続けていた。
「あーもう、うざってえな!【
辺り一面の弱い魔獣を根こそぎ気絶させる。
このスキル、雑魚処理には持ってこいだな。だがその反面、同程度以上の敵に効かなくなったのはイタい。これで毒のみで戦わなければいけなくなった。
「草介!こんな奴ら、いちいち相手にしてたらキリないよ!私がもう一発ぶち込むからその隙に進もう。」
「いや、その役は俺がやる。元凶を倒せる確率は小郡の方が高い。力は出来る限り温存しておくべきだ。それにこの程度の敵なら俺でもやれる。」
足元から大量の毒を放出させる。それはまるで毒の海とも呼べる形をしていた。
まだだ…この辺りの敵を一掃するには極限まで力を溜める必要がある。
毒の海がさらに広がっていく。
毒に触れた魔獣は軒並み地に伏せ、体は痙攣している。身の危険を感じた小郡は建物の上へ飛び乗った。
草介…彼のステータスを見せて貰ったけどあれは明らかに変だった。あのレベルであのスキルの数は多すぎる。特にあの耐性は異常だ。本来、魔獣の攻撃をその身で受ける事で覚える耐性スキル。それがあのレベルであそこまで伸びる訳がない。
それにこの毒のスキル。これに触れたら私でさえ数分で倒れてしまうだろう。それ程までに強力な毒。それを制御出来ているのは毒耐性をカンストしているからに違いない。そうでなければ自身もあの毒で身を滅ぼしてしまう。
毒の海はとうとう周囲一帯の魔獣を呑み込んだ。
「これで終いだ。毒沼。」
毒の海は触れている魔獣を絡めとり沼のように底へと沈めていく。草介がスキルを解除した時には魔獣の姿は跡形もなく消えていた。
やっぱり、草介は凄い。レベルさえ追いつけば私とだって張り合えるはず。草介はトップランカーになれる逸材だ!こんなところで死なせていい人間じゃない。私が護らないと。
建物から降りて草介の元へ駆け寄る。
「流石!ちょっと休憩する?」
「いや、そんな暇はないだろ。暫く毒は使えないけど他のスキルでなんとか出来る。待ってたらまた魔獣が寄ってくるし先を急ごう。」
「オッケー、行こっか。」
二人が今いる位置からダンジョンまでは目と鼻の先。元凶の魔獣と間も無く遭遇する。
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