第50話 那覇ダンジョン奪還作戦④

「あの、すみません。貴方が【青薔薇あおばらの姫】で間違いないですか?」


 なんだが緊張して変な話し方になってしまった。これじゃまるで彼女のファンみたいだ。


 俺の声に反応し、彼女はこちらを振り向く。


「貴方は…さっきヘルワームと戦ってた人!それに眠り草を食べて倒れてた事もありましたよね!あの時から短い期間でヘルワームを倒せるようになるなんて…すっごい成長速度ですね。」


 青薔薇あおばらの姫という二つ名から冷たい人間を想像していたが、予想と反し明るくフレンドリーな感じだ。


「いや、あれは偶然で…それより、二度も助けて頂きありがとうございました。」


「いいんですよ。困った時は助け合わないと。それより、私からお願いしたい事があるんですけど…奪還作戦に協力して貰えませんか!」


 青薔薇あおばらの姫が頭を下げ、手を差し出してくる。


「そんな…元々協力するつもりでしたし、頭を上げて下さい。」


「ありがとうございます!ヘルワームを倒せる人が加わってくれるなら心強いです。」


 なんだか変に過大評価されてしまってるな。ヘルワームを倒せたのは偶々だってのに…


「私は小郡氷華おごおりひょうか。歳は24歳。出身はこっちじゃないんだけど、遠征で来ててね。ダンジョンは最高で7階層まで到達済み。よろしくね。」


 ダンジョンは全部で10階層あるとされている。というより、探索者の歴代最高到達階層が10階層までであり、それ以上先があるのかないのかはわかっていない。


 俺と同い年で7階層に到達しているとは…天才ってやつか。


榊草介さかきそうすけです。年齢は24歳で最高到達階層は恥ずかしながら2階層です。足手纏いにならないよう頑張ります。」


 俺程度の実力では雑魚狩りしか出来ないだろうが出来る限りの事はしよう。


「2階層なんて冗談ばっかり。ヘルワームは他県のダンジョンだと4階層のボスクラスだよ。貴方は少なくとも5階層相当の実力を持ってる。いくらステータスを話すのがタブーだからってこの状況で階層数まで隠すのは良くないなぁ。ていうか同い年だからタメ口使うね〜。」


 年齢が同じとわかった途端、ラフな話し方になる、


 それはまあいいんだけど…ヘルワームが4階層のボスクラスだと?俺がそんな魔獣を倒せるわけがない。もし彼女の話が本当なら、俺のステータスはどうなってるんだ?



 榊草介

 レベル:11→38

 スキルポイント:5→140

 装備:【黒紫の鎧(半壊)】【霧雨】


 攻撃力:44→376+100=476

 耐久力:26→108+14=122

 敏捷力:61→502+25=527

 魔力 :20→90

 ●スキル

 【炎耐性Ⅹ】【氷耐性Ⅲ】【麻痺耐性Ⅹ】

【毒耐性Ⅹ】【睡眠耐性Ⅰ】【幻覚耐性Ⅰ】

【感知】【隠密】【鑑定】【錬成】【統合】

意識喪失シャットアウト】【猛毒ヴェノム】【毒龍ヒュドラ

【絶対貫通】【霧時雨きりしぐれ


 27もレベルアップしてる。小郡おごおりが言ってた事は本当だったんだ…


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