第47話 那覇ダンジョン奪還作戦①
ダンジョン付近の建物は被害が大きい。
そっちに向かうのが得策か。
家を出た草介はダンジョン方面へ向かう。
この辺りはまだ荒らされていない。という事は魔獣たちはまだ、此処まで進行して来ていないという事だ。
「何がどうなってんだか……取り敢えず隆二と合流しないと。」
情報を共有する為に隆二と合流する必要がある。だが、先程から電話をかけているが一向に出る気配がない。
電話に出る余裕がないのか…それともやられてしまったか…いや、隆二は元探索者だ。
そう簡単に負けるとも思えない。とにかくギルドを目指そう。あそこは探索者が多く集まるし、まだ無事かもしれない。
「ここからは注意して行かないとな…」
ギルドまで後10分といった所だが、目の前には夥しい数の魔獣がいる。
焼け焦げた建物、そこら中に飛び散っている血液。大勢の人が被害に遭ったに違いない。
「隆二……生きててくれよ。」
腰の刀に手を添え、街へと駆け出す。
街にいる魔獣はゴブリンやオークなどの人型に加え、ファングウルフ等の獣型魔獣まで多種多様な種族が暴れ回っている。
数はパレードの比にならないくらい多いが、魔獣は1階層クラスが大半だ。この程度なら探索者が集まれば勝てる。
目の前からホーンラビットの群れが襲い掛かる。
「今さらお前ら程度が相手になると思うなよ。」
【
ホーンラビットの群れはたちまちポイズンウェーブに呑まれていく。
「これで終わりだと思うなよ。
【
毒を浴びたホーンラビットは
毒を浴びただけなら魔獣はまだ動けるが、麻痺させる事により絶命までの間、動きまで封じれる。
「そこでくたばってな。」
動けないホーンラビットを見向きもせず、ギルドへと走り出す。
魔獣を倒しながら街を走り続けていると男性三人組の探索者らしき人物が戦っている姿が見える。
あれは探索者か。苦戦してるみたいだな。
敵は——ヘルワームだと!?
あれは3階層以降にしか出現しない魔獣だ。
今の俺に勝てる相手じゃない。
「「「うわぁぁあああ!!!!」」」
探索者たちが今にもヘルワームに食べられそうになっている。武器は折れ、鎧も粉々だ。
あいつらの装備…1階層クラスの探索者か。奴らじゃヘルワームに勝てる訳がない。このままじゃあいつらが死んでしまう。助けないと!
【隠密】で悟られないようヘルワームに接近し、【
「今のうちに逃げろ!」
「は…はい!ありがとうございます!」
すぐさまヘルワームと逆方向に走る三人組であったが、俺が立ち尽くしている姿を見ると一人が振り返った。
「あの!貴方も逃げないと…そいつは危険です!」
「誰かが足止めしないといけないでしょ。心配しなくても後から行く。」
「……生きてる冒険者はギルドに集まってるって聞きました。そこで待ってます!」
前を向き、今度こそ走り去って行く。
武器を持ってない奴に加勢されても、返って邪魔になるだけだ。一人の方が戦いやすい。
「さて…やろうか。」
刀を構え、ヘルワームと対峙する。
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