第22話 トロール戦開幕
装備を手に入れた二人は早速ダンジョンに潜っていた。二人の強さは既に1階層に現れる魔獣では相手にならない。出てくる魔獣を次々と薙ぎたいし、ボス部屋まで休むことなく歩き続けた。
1階層最深部。
広大な洞窟の中には人工的に作られたような巨大な扉が存在していた。奥には地下に続く階段が設置してあり、あそこを降りれば2階層へ行くことが出来る。
ダンジョンは謎だらけだ。地下へと続く洞窟へ入った筈なのに、その中には広大な平原や森、さらには洞窟内なのに外と同じく太陽や月の光があったりと不思議に溢れている。この謎を解明できた者はおらず、何が起きてもダンジョンだから仕方ないで片付けられて来た。
ボス部屋の前で戦う前の最終確認を行う。
「ここのボスは【トロール】で巨大な体を持つ人型の魔獣だ。力が強くて一撃でも食らえば動けなくなると思った方がいい。だけど動きが鈍いから回避は簡単に出来る。厄介なのは強靭な肉体の方。俺が前衛で引きつけるから金城さんはゴブリンを倒しながら隙をついて攻撃して。」
「はい!わかりました。」
ここに来るまでの戦闘で新しいスキルは一通り試して来た。使い方はバッチリだ。
「よし!行こう。」
勢いよく扉を開けると部屋の中央に3メートルはあるトロールがいた。俺たちが入って来たことに気付きこちらを睨み付ける。
棍棒を振り上げ、俺たち目掛けて突進する。
来た!!だけどやっぱり足は遅い。これなら余裕で回避出来る。
振り下ろされる棍棒を避け、作戦通り前衛で相手に気を引きつける。
まずは状態異常が効くかどうかだ。毒が効くなら逃げ続けるだけでも勝てるし戦闘が楽になる。
【
効いてない……訳ではなさそうだが体がデカいせいか毒の効き目が弱過ぎる。これはあんまり有効じゃないな。
毒が効かないとなれば次はこいつだ。
【
これも効果なしか。参ったな。どうやらこいつ、状態異常攻撃が効かないみたいだ。俺との相性最悪だな。金城さんとパーティ組んでてよかったよ。
自分のスキルが通用しないとわかった瞬間、草介はサポートに専念する事にした。確実に大ダメージを与える為にも、金城さんには最初の一撃に専念するよう伝えている。
その為には魔獣の意識を彼女から完全に外させる必要がある。
このままだと俺はトロールの脅威になりえない。奴の意識を完全にこちらに向ける為には俺を危険な存在だと認識させないと…
「やりたくないけど…やるしかないよなぁ。」
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