第6話 惑わしの森攻略③
毒耐性か。初めて取得するスキルがまさか耐性スキルとは…
耐性スキルとは状態異常などのダメージを軽減することができるスキルだ。スキルの中でも希少度は低く、それなりに探索している者なら誰もが持っている一般的なスキルだ。
このタイミングで出てきたって事はこの草を食ったのが原因だよなぁ。
ないよりはマシだけど、折角なら【鑑定】とか役に立つスキルの方が良かったんだけど…
どれくらい効果あるか確かめてみよっと。
毒効果のある雑草をもう一口食べてみる。
へぇ…耐性スキルって意外に効果あるんだな。一口程度なら全く痺れないや。それにこの草、味は結構イケる。このピリッとした感覚がクセになるな。
黙々と草を食べ続ける。
間に毒消し草を挟む事も忘れない。
いくら耐性があるとはいえ食べ続ければ毒が発動してしまうからだ。
『スキル【毒耐性Ⅱ】にレベルアップしました。』
『スキル【毒耐性Ⅲ】にレベルアップしました。』
『スキル【毒耐性Ⅳ】にレベルアップしました。』
『スキルーーーーーーーー』
頭の中に声が鳴り続けているが全て無視して食べ続ける。どうせ耐性スキルがレベルアップしているだけだし、気にする必要はない。
『スキル【
えっ!なんか耐性以外のスキル名が聞こえたんだけど…まさか…
恐る恐る自身のステータスを確認する。
榊草介
レベル:9
スキルポイント:3
攻撃力:7
耐久力:4
敏捷力:11
魔力 :0
●スキル
【毒耐性Ⅹ】【
【
いつの間にか毒耐性もカンストしてるし…
魔力は相変わらず0のままだが、状態異常系のスキルは使えるので問題ない。
魔力を使うスキル…いわゆる魔法と呼ばれるものは炎や雷など属性攻撃系のスキルを指す。
迷いの森を出た後の楽しみが出来た。
だけどその抜け出す事が出来そうにもないんだよなぁ。
喜んだのも束の間、今の状況を思い出し落ち込む。
はぁ…折角スキル手に入れたのに此処から出られないなんてなぁ。この味にも飽きてきたし、草じゃ腹一杯になんないもんだな。
待てよ!!雑草でスキル得られるって事は此処らへんの草食べ尽くせば強くなれんじゃね?他にやる事ねえし、腹減ってるし……食うか。
俺は黄色の如何にも毒が入っていると主張している草を食べた。
う!ヤバい…体が痺れる。早く麻痺消し草を食わないと…
念の為の近くに置いていた麻痺消し草を口にし、麻痺を中和する。まだ体は重いし麻痺を完全に中和できた感じはしないが、一先ず命に別状はない感じがする。
『スキル【麻痺耐性Ⅰ】を獲得しました。』
よし!スキルだ!この調子で食べ続ければ【
スキルの為には食べ続けたいが、味が悪すぎる。どうしたもんか……
食べたいけど食べたくない。そんな葛藤が俺を襲う。暫くの間、どうするか考え続けていると、ある策が思い浮かんだ。
そうだ!!麻痺消し草と麻痺草を混ぜて炒めれば味も多少はマシになるんじゃないか?中和しながら食えるし…これで行こう!!
近くに落ちていた平たい石に薬草を乗せて炒める。
火を起こす為に使った火薬草をひと摘み入れる事で雑草全体に満遍なく火が通る。
少しは美味しくなってりゃいいが…
枝で作った箸を使い恐る恐る雑草の炒め物を口にする。
これはーー不味いは不味いが食えない訳じゃない。それに火薬草が口の中で少しパチパチして面白いな。
山盛りになった雑草の炒め物を一心不乱に口の中に入れる。
『スキル【麻痺耐性Ⅱ】を獲得しました。』
『スキル【麻痺耐性Ⅲ】を獲得しました。』
『スキル【麻痺耐性Ⅳ】を獲得………
『スキル【
【
『スキル【炎耐性Ⅰ】を獲得しました。』
『スキル【炎耐性Ⅱ】を獲得………
『スキル【
思いがけないスキルまで獲得出来たな。火薬草を入れたのが原因か。流石に腹一杯だし、結構強くなったんじゃないか?
再びステータスボードを開き、自身に能力を確認する。
榊草介
レベル:9
スキルポイント:3
攻撃力:7
耐久力:4
敏捷力:11
魔力 :0→3
●スキル
【麻痺耐性Ⅹ】【毒耐性Ⅹ】【炎耐性Ⅳ】
【
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