日々(弔い)

過ぎる日々に足跡は着けども

振返って歩き直すことはできず


惜しまれと悔やみに満ちた昨日は

暗がりから覗く銀色の陽の光に輝らされて

凡て荼毘に付していきました


わたしはその骨を一つつまんで

やがて空へ昇りきる陽にてらしてみて


しまいには憮然と哀しくなって

だらんと腕を垂らし揺らしながら

場違いなほど朱く染まる風の坂を下りおりていきました

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

夜行する旋律 米教 @komekyo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ