七の四
「あの野郎!どこ行きやがった!!」
ブラックは、そう叫んだが、その時はもう遅かった。
そのすぐ後、主催者が舞台に上がった。
「私から、その事情を説明しましょう。私も、これは聞いた話ですが…」
「今回このような事件を彼らが起こしたのは、あのEWグループの不祥事を暴くためだと聞きました。それは、あのテンギャムTVと契約する際に、なぜ小指を切られるかという事についてなのですが……」
「それは、第一中央病院の特別病棟に入院している、EW商事会長の孫である女の子の珍しい血液型と一致する人物を特定し、彼女の生命を救うためで、そのためにそういう事をしていたらしいのです」
「しかし、いくら自分の孫娘を救うためとはいえ、EW商事の会長、ひいてはEWグループがしてきた事について許す事ができないという人からポランスキーさんは依頼され、彼らの不祥事の証拠とも言えるその娘が逃げないようにするために、今朝、病院へ行って来たらしいのです。そして、……」
「何だと! しまった。あいつらぁ……」
そう叫ぶと、ブラックは、部下たちを病院へと急いで向かわせた。
特殊警察のバイクの爆音が消えた後、主催者は再び話を続けた。
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