五の四
時間を少し遡って…
9:00頃 第一中央病院前
俺が、病院の裏門に着くと、いつも居るはずの見張りがいなかった。
「どういう事だ?」
俺は、しばらくその場で考えた後、盗聴したテープの簡易型のプレイヤーを再生してみた。
それによると、見張りの二人の警備員も、俺を捕まえるために、コンクール会場に向かったらしい。
俺は、あの少女が、まだあの部屋に居るかを確認するために、取りあえず3階へ向かい階段を駆け上がった。
部屋の前で一呼吸置いて、ゆっくりとドアを開けた。
そこには、あの少女が寝ていて、繋がれた心電図の波形が、彼女が生きている事を表していた。
俺はそれを確認すると、急いで1階まで降り、病院の全ての出入口にチェーンを巻いて錠を掛けた。
「よしっ、これで俺がここに戻って来るまで誰も中に入れないはず…。急いでコンクール会場に戻ろう」
俺はBODに跨ると、会場に向かってすっ飛ばした。
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