第五章 コンクール
7月5日快晴。
いよいよ今日、練習の成果が試される。
…はずだった。
しかし、早朝からいきなりマスターに呼び出された。
センリオに着くと、マスターから急ぎの仕事を依頼された。
「病院に入院しているあの会長の孫娘の事だが、今日にもどこかへ転院させられるらしい。そこで君に頼みたい事だが、この転院を阻止して欲しい。最悪の場合でも、転院先を突き止めてきてくれ」
「でも、マスター。今日はコンクール当日ですよ。この日のために俺は今まで練習してきたんですよ。今日だけは勘弁してもらえませんか?」
「すまん。それは充分わかっているが、こっちも今日を逃せばEW商事、いやEWグループの不祥事の証拠とも言うべき生き証人の存在がわからなくなってしまう可能性が高い。そうすると、この事を追及できなくなってしまうおそれがある。それは何としても避けねばならん!わかってくれ」
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