第5話 食い逃げ魔王と、聖剣&ちびっこ賢者
……あれ? こいつから聖気をビンビン感じるんだけど?
おかしく思い、先程ぶつかった男を確認する。
「……し、死んでる!?」
うっそだぁ〜! だってどう考えても勇者だよね? さっき持ってた剣も聖剣だった気がするし……
そ、それに勇者は死んだら転移させられてどこかで生き返るって文献に書いてあったし……あれ? なんか眩し……
「いないぃぃぃぃぃいいぃいいいぃぃ!?」
えっとつまり…………聖剣を壊そう!!!!!
考えても分からないものは分からないし、歴代魔王も全員勇者の
剣のつかをにぎ――
「ギャァァァァァアアアアア!!!!!!」
突如、右腕に燃えるような痛みがひろがっ……って本当に燃えてる!?
「
その後、20発ほど打って、ようやく火が消えた。
まさか聖剣に破壊対策をしてるなんて弱そうに見えてもさすが勇――
「いたぞ! 魔王だ!」
やらかしたぁ! さっさと逃げないと捕まる!
振り返ると、でかいローブをかぶったちびっこが杖をかまえていた。
「私は
彼女がこちらに向けた杖の先で人の頭くらいの火球が生成される。
「
そう叫ぶと同時に火球はこちらに飛んで……こない?
バサッ
彼女が生成した火球はふわふわと、鳥の羽のようにゆっくりと下へ落ちてゆく。
その後ろではちびっこがあお向けになって倒れていた。
周りが彼女に注目しているうちに逃げよう!
私はそう決めて街の外まで走っていった。
その後、誰も追ってこなかったのはなんでだろう?
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