17話

「んーーー、あれ?僕帰ってたはずじゃ...」


目が覚めると知らない天井が見える、そんなことを思っていると、少し頭の方がひんやりしてる気がした、多分ひんやりするシートだ、そんな事を思って周りを見渡そうとするとドアが開いた。


「お、ようやく起きたね!」


日作さんが元気よくそう言いながら入ってくる。


「ここは、日作さんの家なの?」


「いえ、私はここの家にお手伝いさんとしているだけだよ」


「そうなんだ...お手伝いさん!?」


よく見てみると確かに日作さんはメイド服を来ている。


(いつ買ったんだ?まさか本当にあの時買ったのか?)


「ところで白雪くん、そこで寝ているご主人様を起こさないように大声は控えてね、まあ病人が大声出してちゃダメだけど...」


「え?」


ベットの横を見ていると、ベットの上に顔を突っ伏して寝ている木空さんがいた、そして木空さんの頭の上で黒玉ちゃんも寝ていた。


「木空さんが看病してくれたんだから感謝してあげてね、それじゃあごゆっくり〜」


そうおちょくる感じで言って混乱してる僕に目もくれず、日作さんはドアを閉めるのだった。


(僕にどうしろと!?)


そんなことを思っていると木空さんが顔を上げて起き始めた。


「いつの間にか寝ちゃってた、あ、白雪くんおはよぉ」


まだ眠気があるらしく少し目を擦りながら、優しく笑顔でそう言いながら木空さんが起きた、僕は可愛いなと思いつつ返事をする。


「おはよう」


「ごめんね、私の部屋で寝かせちゃって、家に返そうにもわかんなかったし...」


「いや、大丈夫だよ、家に帰ったところでお父さんもお母さんもいないし、あと結構治ってきたし家にいると迷惑だろうから帰るね」


「いやここにいていいよ、病人は安静にしとかなきゃダメだろうし、あと家に人がいないのなら治るものも治らないしね」


「んじゃあお言葉に甘えさせてもらおうかな...」


僕は悩んだが木空さんの言う通り安静にしとかないと行けないのと、料理中に倒れたり、買い物中に倒れたらダメなので、泊まることにした。


「あ、でも服がないな」


「お父さんの服が残ってたからそれ使おうかな?」


そんなことを喋っていると部屋のドアが開いて日作ちゃんが顔を出してこう言った。


「2人が恋人関係に見えてきたけどそれはさておいて、そろそろご飯できるから降りてきてねー」


そういうと日作ちゃんはドアを閉めて下に降りたのだった、気まずいのでしばらくお互い黙っていると木空さんが恥ずかしなりながら言った。


「そろそろー下に降りようか、白雪くん起きれて動ける?」


「多分いける」


「なら念の為私のいる所から降りてね、」


「わかった」


そう言ってベットから出ようとしたら上手く足に力が入らず...


「んにゃ!!?」


木空さんがそう叫ぶ、僕がコケてしまい、木空さんを抑えつけるような感じになってしまった。


「ごめん....」


「いや大丈夫だよ」


「ならよか...」


「念の為ご飯できたこと教えに来たよーお?」


僕達が体を起こそうとする前に日作さんが何故かドアを開けてきた。


「「あ...」」


「すいませんね、取り込み中のところ来て、

んじゃあもう私下降りるね〜あと写真も取っとくね」


そう言って日作さんはスマホのカメラでパシャと写真をとってドアを閉めて、すぐさま下に降りるのだった。


「あーのー」


木空さんの顔を見るととても顔が赤くなっていた、やばいそろそろこの体制をなおさないと、そう思って足をのかそうと思い少し上にあげようとすると。


「あ...れ...?」


脳がバグって足を押付けてしまい、次に足の力が無くなってしまって。


倒れ込むような形で僕と木空さんの顔がかなりあって、キスしてしまった。


「「......」」


10秒ぐらいその体制で僕はビックリして体をどかした、そして木空さんの顔を見ると顔が真っ赤になっていた。

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