独り言-日内ダビドの場合

 父さんも母さんも、とても愛情深い人だ。

 仕事が忙しいのは理解していたし、会えた時にはたくさん愛情を注いでくれた。

 僕も二人を愛している。

 二人の幸せは僕の幸せだ。

 いつか二人のように幸せになりたい、と幼い頃から思っている。

 けれど、僕が愛したのは女の子じゃない。

 間違っていないし、悪い事ではない。

 分かっているし、恥じてもいない。

 愛している事に変わりはない。

 ただ、愛しているだけなんだ。

 誰にも触れさせたくない。僕だけを見てほしい。あの真っ白な肌に触れたい。クリクリとした色素の薄い瞳に、僕だけを映してほしい。あの薄い肩を抱き締めたい。小さな唇にキスを。あわよくば、その先も——

 この願いが、いつか全て叶いますように。

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