第2話 料理

僕はメフルさんの家に泊めてもらうかわりに、夜ご飯を用意した。


『フェクくん、料理できるの?』


「はい、基本的に雑用は何でもできますよ。」


『例えば?』


「料理、洗濯、計算、読み書きなどができますよ。」


『すご~い!私は家事苦手だから羨ましな〜。』


「じゃあこれからは、僕が家事を手伝いますね。」


『ありがとう!それじゃあそろそろ、いただきます!』


「いただきます。」


『おいふぃ〜!』


「ちゃんと食べ終わってから、しゃべりましょうね。」


『は〜い。これは、薬草?』


「よくわかりましたね。薬草と香草炒めものです。食べたときに、一時的に最大HPが10増えます。」


『チート料理だ!』


「そんなことないですよ。もっとすごい効果付きの料理がありますから。」


『そうかな?』


「そうですよ。食べたら、不老になる料理もありますからね。」


『なにそれ!食べてみたい!』


「ハハ、肉と野菜があれば作れるんですけどね。」


『作れるんだ。』


「作り方はフェニックスの火を使って、長命草をスパイスに肉を焼くことです。とっても、美味しいらしいですよ。」


『そうなんだ〜。長命草はないけど、バクダンダケはあるよ。なにか、作れる?』


「爆発しなければ、作れますよ。」


『なら、作って!お願い!』


「はい、頑張って作ってみますね。」


僕は、バクダンダケをキノコソテーにした。苦労した。特に切る作業は危険と隣り合わせだった。


「はい、できました!バクダンダケのキノコソテーです!」


『おぉ〜!美味しそう!いただきます!』


「美味しいですか?」


『うっま〜〜いッ!なにこれ、ただのソテーなのに、美味しくて、力が湧いてくる!』


「バクダンダケのソテーは食べると5秒間攻撃力が5倍になります。そして、スキル【爆発耐性】を獲得することができます。」


『………。フェクくん、明日の朝ごはんは睡眠人参を使った料理にして!お願い!』


「いいですよ。」


『やったぁ〜!』


僕は、バクダンダケのソテーを食べた。うん、82点ぐらいかな。もっと、じっくり丁寧に焼けばよかった。


「『ごちそうさまでした!』」


『川で体を流してくるね。』


「行ってらっしゃい。」


メフルさんが川で体を洗っているうちに、僕はお風呂を用意しておいた。お風呂に浸かると、どうしても気が抜けてしまう。そういえば、2週間ぶりのお風呂だな〜。やっぱり、お風呂は人を駄目にする。

気づいたら、8分も経っていた。

そろそろ、メフルさんが帰って来るかもしれないので、お風呂から上がって、服を着替えたのだった。

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