フェニックスに生まれ変わりました! 〜ほのぼの生活していきたいです〜

ケモナー分身体

第1話 ドラゴンとフェニックス

僕はフェニックス。それ以上それ以下でもない。

名前は、フェク。僕は前世の記憶を持っています。

前世は、通り魔に刺されてて死んだようです。その時に「生きたい!」「死にたくない!」「蘇りたい!」と、強く願ったことでフェニックスに生まれ変わったようです。生まれ変わったので、前世の性格から変わっていると思います。


そんな僕は物心ついたときから、奴隷でした。冒険者に買われて、今は冒険者の手伝いをしています。今日は、ドラゴンと言う魔物と戦うらしい。なんだろう、嫌な予感がする。


………30分後………


僕達は、もう瀕死状態になっていた。


〈ッ!ハァハァ。強すぎるッ。〉


[ハァハァ。もう魔法も一回しか使えないよ。]


魔法使いの人もできることが、少ないらしい。主様から、〈ッ!仕方がない、逃げるぞ!〉と言われましたので、「わかりました。」と言った。しかし、主様は〈お前は残れ!〉と、言いました。思わず、「えっ!?死んでしまいますよ!」と、言ってしまった。主様は、〈お前はドラゴンを引き付ける囮になれ!〉と無茶振りをされました。


「そんな!?」


〈ごちゃごちゃ言ってないで行け!〉


「無理ですよ!」


〈主に逆らうんじゃねぇ!逆らうなら、〉


主様は、僕の足めがけて剣を振るった。


「ッ!!」


〈じゃあな!〉


[ごめんね。]


僕は足が痛くて、ドラゴンが怖くて、裏切られたのが信じられなくて、動けなかった。

ドラゴンがこちらを見つめてきて、『君、大丈夫?』と聞いてきてくれた。びっくりした。


「大丈夫ですよ。」


『ごめんね。私が怖いんだね。ちょっと待ってね。』


ドラゴンさんは、人間の女の子になった。


『ふぅ〜。この姿になるのは初めてかな?君は、フェニックスかな?』


「そうですよ。僕はフェニックスのフェクです。」


『私はドラゴンのメフラドール。縮めて、メフルと呼んでね。』


「メフルさん、今まで攻撃してごめんなさい!」


『いいの。いいの。全然痛くなかったから。』


「本当に痛くないんですか?念のために回復魔法をかけておきたいんですけど、いいですか?」


『ありがとう。フェクくんは、心が優しいね。でも、先に自分の足に回復魔法をかけるべきだよ!』


「僕の足はすぐに治りますから。痛々しいくて見てられないのであれば治しますよ。」


『お願い!』


「はい。二重マルチ炎の癒しファイヤーヒール。」


『!!』

『炎中級魔法を無詠唱で二重詠唱した!?』


「はい。簡単にできますよ。」


『フェクくん、簡単じゃないのよ〜。』


「そうなんですか?四重詠唱はできませんけど、三重詠唱はできますよ。」


『すごいわ〜。』


「二重詠唱は教えられませんけど、無詠唱を教えてあげましょうか?」


『いいの!やったぁ〜!』


僕は、メフルさんに無詠唱のやり方を教えた。仕組みは簡単で、魔法を言葉で発動させるのではなく、イメージで発動させる感じだ。


炎の槍ファイアーランス!』


メフルさんの魔法がたまたま僕に飛んできた。運悪く僕は死んだ。


『フェクくん!フェクくん!』


「………。」


『ごめんなさい!』


「………。」


『死んでる!フェクくん、ごめんなさい!』


「………。復活の舞!」


『すごい!蘇った!フェクくんのスキル?』


「そうですよ。これは僕のスキル、復活の舞です。効果はHPとMPが全快して、攻撃力と防御力が2倍、攻撃速度が1.2倍になるという効果です。あと、復活時に30秒間強力な攻撃用バリアを自動展開します。」


『すごいね。私のスキルはリレイズフィールドが多いよ。Ⅰ〜Ⅳまで揃ってるよ。』


「僕達は相性がいいですね。僕はスキルを今は3つ持っていて、1つ目が、復活の舞。2つ目が、不死鳥は何度でも蘇る。3つ目が、リレイズフィールド強化です。」

「不死身は何度でも蘇るの効果は、復活の舞の無限使用が可能になるという効果です。ただし、インターバルが、30秒あります。」

「リレイズフィールド強化は名前の通り、リレイズフィールドを強化します。基本的にリレイズフィールドは一番復活確率が高い方しか効果を発揮しませんが、リレイズフィールド強化が入ると、Ⅰ〜Ⅳまでの効果が重複します。リレイズフィールドをⅠ〜Ⅳまで揃えると、復活確率は驚異の95%です!」


『なるほど~。で、私は無詠唱で魔法使えてた?』


「使えてましたよ。」


『やったぁ〜!ありがとう、フェクくん!』


メフルさんが喜んでいて思った。かわいいな〜。顔が緩んでないだろうか?そんな心配をしていると、メフルさんが、『奴隷の証を消さないの?』と聞いてきたので、僕は奴隷の証を消しておいた。


『このあと、どうするの?』


「街へ帰ろうと思います。」


『どうして?』


「あぁ〜、なるほど。帰る意味ないですね。」


『気づいた?今日はここに泊まって行きなよ!』


「いいんですか?ありがとうございます!」


僕はメフルさんの家に泊まることになった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る