朝の事故
『父さんと母さんは忙しくなる予定なのでしばらく家には近寄れません。がんばれ!』
おかしいな。これは何かの冗談?
「……どうかしたの?」
「わぁ!氷翠さんいつの間にいたんですか!?」
さっき部屋を出て行ったはずなのに早くない?
「目が覚めたから。それよりなにかあったの?」
「いえ、なんでもありませんよ。それより、王女様みませんでした?まだ寝てるのかなぁ。」
「たしか、まだ寝ていたと思う。起こしてくる?」
スマホの電源を切りつつ、王女様が起きてるかを氷翠さんに確認する。
「いえ、先に食べていてください。僕が起こしてくるので。」
「……わかった。」
食べる準備だけしてから僕は、王女様が寝てるであろう部屋に向かった。
「……ざまぁ。」
氷翠さんのつぶやきは足音にかき消され聞こえなかった。
「……んぅ。」
朝日を受けて私は目を覚ました。
「そういえば……零の家に泊まったのよね……ていうか、私の寝相悪すぎ……」
今の私の格好は服が脱げかかっており下着やらなんやらが見えてしまっている状況だ。
「さっさと直して下に行かなきゃ。」
と、直そうとした瞬間。
コンコン
「王女様ー。入りますよー。」
「は、はい!?」
急に零がきて焦ったのと寝起きで頭が回っていなかったせいで一番ダメな返事をしてしまった。
「朝ご飯できたので……って、王女様どんな格好してるんですか!?」
「何見てんのよ馬鹿!」
手元にあった枕を零に投げつけてすぐに布団をかぶった。
なんでこうなるの!
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