強襲

「んー。疲れたぁ。」


王女様と氷翠さんが夜ご飯を食べ終わってから帰った後、手を付けなかった料理を冷蔵したりお風呂の準備や洗濯物の回収などの家事を一通り終わらせた僕は、リビングでゆっくりし始めた。


「…お疲れ様。」


「あ、ありがと…へ?」


そこには、私服姿の氷翠さんがいた。まったく気付かなかった…


「な、なんで氷翠さんが……?」


「零に会いたかったから。ダメ?」


コテンと頭を傾ける氷翠さん。


「えっと…ダメですかね?もう夜も更けてくる頃ですし。というか、近いんですか?ここから。」


純粋に気になったことだ。


「だいたい片道1時間くらい。普通に歩いたら。」


「そうなんですか。って、そうじゃなくて帰りましょう?親御さんも心配しますよ?」


「……私はいつも家で一人なの。さみしいから零のところに来た。」


「そうだったんですか……すみません。変なこと聞いて。」


氷翠さんは親御さんいなかったんだ……


「ううん。大丈夫。零には聞いておいてほしかったから。」


「そうなんですか?」


コクリと頷くと氷翠さんは続けた。


「お願い……使っていい?」


お願い……あぁ、王女様に危害を加えないことかな。


「でも、氷翠さん王女様に危害を加えようとしましたよね?」


「……そんなことは忘れた。怪我はさせてない。」


「そうですけど、僕が守ってなかったら完全にやるつもりでしたよね?」


「…………気のせい。」


「違います。」


この押し問答は深夜まで続いた……


ちなみに、親が帰ってきてから氷翠さんを見てからの第一声は。


「あらあら。ごゆっくり~。私達は近くのホテルで一晩過ごすことにするわね~。」


なんて親だろうか。


後書き、迷走してないよな……?

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