一方そのころ。
前書き、王女様視点
「…私の零になにしてんのあのアバズレ。」
~少し前~
今日も毎日のように私のせいで疲れてしまった零を愛でるために、零が下校するまで張り込んでいた。スーパーで買い物をしてから帰るのかと思っていたら、突然屋根に飛び上がった零はどこかに行ってしまった。
まぁ、私には零との運命の赤い糸があるから見失うなんてことはない。私はスマホを取り出してからGPSトラッカーのアプリを起動した。
零の場所に運命に導かれるように辿り着いた。そこで見たのは。
学校の高嶺の花と呼ばれている氷翠に抱き着かれている零の姿だった。
聞こえてくる零とのアバズレの会話。
「王女様に何もしてくれないって約束してくれるなら何でも言うこと聞きますよ!」
「…なんでも?」
そして、零とアバズレの顔の距離が縮まった。それは、キスしているように見えて。
有り得ない。アリエナイ。アリエテハイケナイ。
零の隣にいていいのは私だけ。
許さない。ユルサナイ。ユルサレナイ。
待っててね。零。貴方を絶対に束縛から解き放ってあげるから。
そんな決意とともに、私は。
後書き
ちょっと短いですが許してください。
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