第2話
それまでは、吉田(宇和島市)で暮らしていた。
家族たちがおかしくなったのは、2018年の4月頃だったと思う。
原因は、義父母が思いつきで家をリフォームしたいと言いだしたことであった。
『貯蓄もないのに、どうやって家をリフォームするのだ!?』
『トラクターが壊れたから新しい機種に買いかえなきゃいかんのよ!!』
『田植え機もコンバインも新しい機種に買いかえなきゃいかんのよ!!』
『オヤジがひとさまの家にカネを貸してばかりいるから貯蓄がねえんだよ!!』
『ふざけるな!!』
『お人よし!!』
3人の息子たち(次男・三男・四男)は、はじめをボロクソに言いまくった。
貯蓄がない…
思うように作物が育たない…
田畑が悪い…
だから、家がボロいまま…
リフォームしたい…
家、建て替えたい…
ご近所に新築の家が建った…
おとなりさんが家をリフォームした…
だから、うちもリフォームしたい…
義父母が言うことは口先だけで、実行する気は全くなかった。
次男・三男・四男は、義父母を見離した。
次男・三男・四男自身も、あやみ・玲香・里香と結婚したことに対して強い不満があった。
3人は、2011年夏に近所の家の人からのすすめで愛媛県の結婚支援センターが主催するお見合いパーティーに出席した。
男性は農業漁業従事者のみの参加のお見合いパーティーであった。
3人の
この時、義父が玲香の父親にカネを貸した他、里香の末の弟(当時15)がスイセン(入試)で入学した私立高校のセンセイショの保証人を引き受けるなどした。
当時、夫はよその
義父の気だるい性格が原因で、夫と
義父母は、三男か四男のどちらかが死んだら夫か
義父母からガマンしなさいと言われた
加害者は、
事件の被害者は、アタシだった…
アタシが集団レイプの被害を受けた事件が原因で、なおとは茂西の家にし烈なうらみを抱えていた。
そのイコンは、今もつづいている。
アタシを犯した
原因は、同僚のひとりの知人の男(自称・アンティーク販売輸入会社社長)が
その上に、アタシが組長の情婦だったことが発覚したので、構成員たちの怒りがより高まった。
ふみこは、リーダーの男の子どもであった。
義父は、事件の後始末をするために夫と結婚してくれとアタシに要求した。
アタシは、より強い口調で拒否した。
アタシは、ひとりで子どもたちを育てます…
おとーさんがいない子はかわいそうだとは思わないのか…
紀世彦をいつまでガマンさせるのよ…
紀世彦の年齢では、相手の条件が悪いんだよ…
イヤ…
拒否するわ…
その結果、アタシはシングルマザーでなおととふみこを育てることにした。
そして、アタシは父親がいない状態でふみこを出産した。
その後、アタシは暴走族のリーダーの男と同棲生活を始めた。
その時に、胎内にまりよを宿した。
同棲していたカレも、ヤクザともめた末にチャカでドタマかち割られた。
まりよもまた、父親がいない状態で出産した。
最初に生まれたなおとも、元カレ(同じ高校のドーキューセーであった)の子である。
話を変える。
アタシから強く拒否された義父たち一家は、その後も吉田でいつも通りの暮らしを営んでいた。
しかし、2018年春ごろに発生したトラブルが原因で家族たちがリサンした。
次男・三男・四男は、家を出て遠方へ出稼ぎに行った。
出稼ぎに出た3人の息子たちは、今も帰宅していない。
そして、2018年7月8日に西日本豪雨で発生した土石流が原因で家がぺちゃんこにつぶれた。
所有していた田畑は、大規模な地すべりで大破した。
その3日ほど前に、義父たち一家は野村町(西予市)にある義母の実家へ避難した。
しかし、7月7日にダムの緊急操作で
一家は、緊急操作が始まる1時間ほど前に家を出て高台へ向かっていた。
この時、義母の兄と里香夫婦の子どもたち2人が
義母の親類の家の人たちも家ごと流されて亡くなった。
その頃であった。
うちら母子4人も西日本豪雨で被災した。
うちら4人は、そのとき
7月6日の夜、
うちら4人は、アパートを出て高台へ向かおうとしたが、途中でしんどくなったのであちらこちらさまよった。
その後、アタシは実家の親きょうだいに助けを求めた。
そして、アタシは夫と結婚したけど婚姻届はめんどくさいから出さなかった。
アタシと結婚した夫は、銀行員の独身寮を出て実家へ戻った。
今、一家が暮らしている特大サイズの和風建築の家の名義は、よその家の主人で登録されているので借家であった。
義父母自身は『自分たちの持ち家がほしい…』と言うてひどくあせった。
新しい家がほしい…
農業を再開させたい…
それなのに、出稼ぎに出た3人の息子たちと連絡が取れん…
どうすればいいのだ…
(カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン…ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)
話は変わって、9月10日の朝8時15分頃であった。
場所は、いよてつ
アタシは、ぼんやりとした表情で
アタシは、なおととふみこをそれぞれの学校へ…まりよを保育園に預けたあといよてつ電車に乗って
電車が通り過ぎたあと、警報器の警笛が鳴り止んだ。
アタシは、ものすごく重い足取りでユニクロへ向かった。
ところ変わって、ユニクロの従業員専用のロッカーにて…
アタシは、エアリズムのTシャツと濃いネイビーのパンツを脱いだ。
脱いだ衣服の中から、黒の3Dホールドのワイヤレスブラとエアリズムのヒップハンガーショーツがあらわになった。
その上から、ユニクロの制服に着替える。
その中で、女性従業員3~4人が着替えをしながらおしゃべりをしていた。
「ねえ、」
「なあに?」
「マヤちゃん、おとついの夜うちらに『明日からバイトに来る』といよったけど…結局、来なかったねぇ~」
「そう言えば、そうねぇ~」
「マヤちゃんはダメねぇ~」
「うちもそう思うわ。」
「悪いのは
「そうよねぇ…
「なにが『男はくさるほどいるから大丈夫。』よ…失恋した女性に対して心ないこと言うたからドサイテーよ!!」
「ホンマにドサイテーだわ!!」
「
「ほっときなよ!!
「サイアクじゃん。」
「よぉそんなんでユニクロにおれるわね…」
「あと、あれ企画した
「そうよそうよ!!恋したこともないクセにえらそうにしられんと言いたいわ!!」
「ホンマホンマ!!」
着替えを終えたアタシは、足早にロッカールームを出た。
それからしばらくして、
「おはよう…」
しかし、数人の女性従業員たちは口々に
「あんたなに考えとんで!?」
「ちょっと、なにがあったのよぉ~」
「あんたのせいで、マヤちゃんがバイトを休んだのよ!!」
「そうよ!!」
「ちょっと待ってよぉ~」
「ふざけるな
「恋愛経験がないあんたにマヤちゃんをなぐさめる資格なんかないわよ!!」
「厄年!!」
「厄年!!」
「厄年!!」
「あんたはバカだから、恋なんかできないのよ!!」
そこへ、
「おいおまえら…やめろよ…」
女性従業員たちは、口々に
「なによいんきん!!」
「おい、おまえら名前で言えよぉ~」
「いんきんをいんきんと言うたらいかんのか!?」
「おい、朝から人の悪口をボロクソに言うなよぉ~」
「ドサイテー!!」
「楽してもうけたい愚か者!!」
「マヤちゃんにひどいこと言うたからうらみ通すわよ!!」
口々に
女性従業員たちからボロクソに言われた
「うううう…」
同時に、大量の失禁を起こした。
時は、午後3時半頃であった。
またところ変わって、特大サイズの和風建築の家にて…
この時間、あやみは台所にいた。
台の上に置かれているエコバッグの中から、マルナカで大量に購入した食料品を整理していた。
そこへ、回覧板を持っているおくさまが勝手口から入ってきた。
「奥さま。」
「あら、おとなりの奥さま。」
「回覧板を持って来ました。」
「すみません、ありがとうございます。」
奥さまは、回覧板を受け取ったあやみに対して心配げな声で言うた。
「奥さま。」
「なあに?」
「
「えっ?タカヤくんがどうかなされたのですか?」
「さっき、
「えー、それどういうことよー!!」
奥さまからことの次第を聞いたあやみは、すっとんきょうな声をあげた。
奥さまは、大きくため息をついてからあやみにきつい声で言うた。
「ドーリでおかしいと思ったわよ…」
「奥さま!!それはアタシが言うセリフです!!」
「あら、ちごた(違った)の?」
「アタシは、タカヤくんはお弁当を残さずにおいしいおいしい言うて食べていると思ったのよ!!それなのに、お弁当をすてていたと聞いたからビックリしたのよ!!」
「それはあんたが作った弁当がまずいからよ(ボソッ)」
「そんな~」
奥さまは、あやみに対して『人に言われんよ~』と言うたあと、
「あやみさん、ここだけの話だけど…うちね…おとつい、
「えっ?おとつい?」
「あのね…
「えっ?
「決まってるでしょ…ふ・わ・り…」
「ふわりって…」
「北条の国道沿いにある道の駅の近くのビーチよ。」
「なんで
「ドスケベ社長の欲求不満を解消するためよ…」
ウソでしょ…
あやみは、冷めた表情で奥さまの話を聞いた。
奥さまは、
「
「それって、どういうこと?」
「だから…社長さんは、奥さまが着ていた水着がほしいからグチョグチョに汚したのよ…ただそれだけのことよ…」
「だから、
「どうしてって…奥さまは自らの欲求不満解消のためにしよったんよ…ダンナの海外単身赴任が長びいているから…さみしいのよ…ただそれだけのことよ…まあ、
奥さまは、強いイヤミがこもったタカビー
そのタカビー
おり悪く、タカヤが勝手口の前を通りかかった。
「ふざけんな!!ぶっ殺してやる!!」
(ガーン!!)
タカヤは、右足で勝手口の木戸をけとばしたあと、ワーッと叫びながら走り去った。
その間も、奥さまのタカビー
あの一件が原因で、
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