第11話 大いなる能力

 私にはすごい特殊能力がある。

 それは望めば有機物、無機物問わずどんな物質も消滅させることが出来る能力だ。

 つまり私が消したいと思うものは全て消すことが出来るのだ。邪魔な人も物も証拠を残さず消せる。この大いなる能力をどう活用すべきか?

 私のこの能力は私以外の誰にも気づかれていない。

 ふっふっふっ、活躍するその日の為によく考えておく必要があるだろう。


 で、考えてみたけど面倒なことになる未来しか思い浮かばなかった。気味悪がられ、恐れられるかもしれないし、人の役に立つことに能力を使い賞賛されるとしても、普通に暮らすことは出来ない気がする。

 私は普通に暮らしたいし、面倒ごとは嫌だ。


 そんな面倒くさがりの私に丁度良い能力の使い方は掃除だった。ほんとすごく楽ちん。埃も汚れもゴミも簡単に消すことが出来る。あまりにも清潔に暮らし過ぎているけど、不審を持たれるほどではない。

 定期的にやる必要があって、やっても終わりのない掃除も私の特殊能力で解決。浮いた時間をダラダラとして暮らしている。


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