第32話 お金の話をしましょう。


 テロリロリン♪やって来ました化粧品その他の価格を決めようぜ!いやっふぅーーーーーーー!!!

★貴族向け

 高級化粧水(極)金貨15枚

 高級乳液(極)金貨20枚

 高級美容液(極)金貨25枚

 シャンプー(極)金貨20枚

 リンス(極)金貨20枚

 コンディショナー(極)金貨20枚

 ボディソープ(極)金貨15枚

 石鹸(極)金貨10枚

★富豪・商人向け

 化粧水(良)金貨10枚

 乳液(良)金貨15枚

 美容液(良)金貨20枚

 シャンプー(良)金貨15枚

 リンス(極)金貨15枚

 コンディショナー(極)金貨15枚

 ボディソープ(極)金貨10枚

 石鹸(極)金貨8枚

★一般向け

 化粧水(並)金貨5枚

 乳液(並)金貨11枚

 美容液(並)金貨15枚

 シャンプー(並)金貨5枚

 リンス(極)金貨5枚

 コンディショナー(極)金貨10枚

 ボディソープ(極)金貨4枚

 石鹸(極)金貨3枚

 上記を宥子ひろこに提示したら

 「ぼったくり過ぎやろぉおおおおおお!!!もっと現実見ろぉおおおおお!!」

フンガーと叫ばれた。

 「えぇーこれに凝った化粧瓶が付くし、これでも安いもだよ。一般向けは100均で揃えて、それ以外は容子まさこ印のマークが付くんだよ!?ブランド感が出て絶対に売れるって!」

 私は宥子ひろこに力説し、試作用として作った貴族用と富裕な商人用のサンプル用の瓶を出した。

 貴族は装飾はダイヤモンドカットを施し繊細な細工になっている。一方、商人用は透かしを入れた高級感溢れるS字とC字をふんだんに使ったロココ調にした。

 綺麗や可愛い物が大好きな宥子ひろこのお眼鏡に叶ったようで、ウットリとした顔で瓶を撫でている。

 「一般人のはモチーフを瓶に容子まさこ印の刻印を入れおくね。値段も期待以上に安くしたと思うんだけどな。もっとお金取れると思うけど?」

 「ダメ!大体金貨一枚がこっちで1万の価値に相当するだよ!?もっと現実的な値段付けなきゃ!もっと現実的な値段はこれぐらいだよ。」

 宥子ひろこが修正とばかりに赤ペンで値段を決めていった。

貴族向け

 高級化粧水(極)金貨9枚

 高級乳液(極)金貨12枚

 高級美容液(極)金貨15枚

 シャンプー(極)金貨5枚

 リンス(極)金貨7枚

 コンディショナー(極)金貨15枚

 ボディソープ(極)金貨6枚

 石鹸(極)金貨5枚

富豪・商人向け

 化粧水(良)金貨5枚

 乳液(良)金貨10枚

 美容液(良)金貨9枚

 シャンプー(良)金貨3枚

 リンス(極)金貨6枚

 コンディショナー(極)金貨10枚

 ボディソープ(極)金貨4枚

 石鹸(極)金貨3枚

一般向け

 化粧水(並)金貨2枚

 乳液(並)金貨5枚

 美容液(並)金貨7枚

 シャンプー(並)金貨1枚

 リンス(極)金貨3枚

 コンディショナー(極)金貨5枚

 ボディソープ(極)金貨1枚と銀貨5枚

 石鹸(極)金貨1枚 

 「これぐらいが正規の値段として売り出すの!」

 宥子ひろこのあんまりの提示額に

 「安い!安すぎだよ!!この世界には基礎化粧品っていう概念が無いんだよ!?付け入る隙にガンガン埋めていかな儲からないってば!?」

 ムッキーと怒鳴ると宥子ひろこはスリッパで私の頭をスパーンと叩いた。私の頭は坊さんの木魚じゃないんだよ!!

 「暴利過ぎると目を付けられるからダメなの。アンタちゃんと向こうの世界の値段とか見に行ってるの?」

 ギっと私を睨みつけた宥子ひろこに私は街の単価探索などは一切して無かった事に気付いた。ショッピングウィンドーに飾ってある雑貨などは参考に見ているが、可愛いと私の心にヒットした物は無かった。

 「した事ないけど……でもこっちの世界だって基礎化粧品は高いじゃん。だから私が提示した値段でも良くね?」

 そんな私の解答に溜息を吐きながら

 「それだと商品がどんなに良品でも売れないからダメ。まずは売る事が一番!二番目はブランド欲を付けさせる!三番目はそこそこ手の届く値段である事が大前提なの。OK!?値段は私に任せなさいね。」

 市場価格も知らずに値段付けるなと怒られた。ブーブー!!

 まぁ宥子ひろこが正論なのは分かるので、仕方なく次の物を用意した。そう、私達の命綱である武器!

 鍛冶のスキルを活かして武器を作ってみたのだ。私は水魔法しか使えないが他の魔法も使ってみたいと思って作った武器である。活躍するのは魔石と刻印魔法だ。

 先ずは宥子ひろこが武器にしている万能包丁である。玉鋼から作るのには骨が折れた。鍛冶スキルがあるからと言って、簡単に出来る物じゃないんだと実感した。だがスキルのお陰で動画を見ただけで体が覚えてくれたのは有難いことだった。

 万能包丁の持ち手に魔石を埋め込み、風の刻印魔法を施した。魔力を流せば追撃で風の刃が出る仕組みになっている。

 「いつもの万能包丁って寿命がきてたじゃん。魔物相手だから直ぐに買い替えしないと駄目になるから作ってみた。」

 宥子ひろこに万能包丁を渡せば、彼女は直ぐに包丁を鑑定した。

 「凄い!攻撃力7000・追撃:風の刃3000って出たんだけど!」

 「刻印魔法を試してみた。私でも扱える代物を作ってみたかったんだよね。」

 多分だがspellスペルを埋め込んだ刻印魔法があれば空間魔法アイテムボックスを作成することが出来ると思うので、こっそり試してみようと思う。成功したら宥子ひろこに作ってあげよう。

 「容子まさこの武器は何を作ったの?」

 興味深々な様子の宥子ひろこ

 「私の武器は作ってないよ。洛陽住藤原国広があるから作ってないよ。とはいえ、短刀術を習いに行く予定だよ。素人同然で振り回しているから専ら(改造)エアガンや手榴弾が活躍しちゃってるしね。宝の持ち腐れにしたくない。」

時間を見つけて短刀術を習うと言えば、彼女も護身術を習おうかなと呟いていた。

 後に試行錯誤して武器を量産するも使う人間が限られるという本末転倒な事態が起きるのであった。


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