第24話 蜘蛛が仲間になりました
宿で合流したら、
「部屋に戻ろうか。疲れたでしょう」
ニッコリと笑みを浮かべる
当てがわれた部屋に入り、
「おまいら、何食べた?」
<何も食べてへんで>
<言いがかりや>
<……>
蛇ちゃんズは反論したが、サクラは無言でプルプル震えている。
「そう……正直に話せば、夕飯も豪華にしようかと思ったんだけどなぁ。君たち、私の従魔なんだよ? ご主人様の命令は絶対って分からないなら全員自宅送りにするわよ」
と
<焼き鳥食べた>
<甘酒飲みました>
<チョコレート食べたのぉ>
どういう事かと私を睨みつけてくる
「おい、何勝手に餌与えてんだ! 私が、この子達の食事管理しているの忘れたわけじゃないよね?」
聞こえませんとばかりに耳を塞ぐ私。
「それ以外は口にしてないよね?」
怒り心頭な
「いやぁ……それがですね。アラクラトロっていう大きな蜘蛛に遭遇してさ。蛇ちゃんズが蜘蛛を食べちゃたんだよ。あ、ちゃんと止めたんだよ? でも私の制止を振り切りサクラちゃんのサポートを受けながら丸のみしてて……」
あ、
「
床をバンバン叩く
「いや、食い意地が張っているのはお前じゃん」
「お前ら全員飯抜き!大体アラクネトロは、Aランクモンスターなんだよ!Cランクのうちらが狩るようなモンスターじゃないの!」
「それで、他にはないのよね?」
「はい……」
大人しくなった私を後目に、ドロップ品を確認する。
ウルフの毛皮×33
ワーウルフの毛皮×1
キラービーの羽×27枚
アラクラトロの糸×7玉
アラクラトロの牙×37本
毒袋×1個
黄色の魔石(小)×45個
青い魔石(小)×16個
赤の魔石(中)×1個
赤の魔石(大)×1個
アラクラトロの心臓1個
あの短時間でよくこんなに狩れたと思う。
「ん?虫が入ったのか?」
虫よけの薬を散布しているから、虫が入ってくることはないのだが。
「
失礼な、フードに隠せる物なんかあるわけねーべと主張すると、
酷い!私は、首を横に振り必至に否定した。
「ちょい、後ろ向いて」
感触的にツルツルしてて硬い。胴体と思わしき部分を掴み引っ張り出すと、一生懸命フードにしがみつく蜘蛛がいたそうな。
「蜘蛛?」
何で蜘蛛?私を?をし首を傾げた。
「お前、この蜘蛛に見覚えないか?」
見せられた蜘蛛に見覚えがあったので
「う~ん。多分、アラクラトロを狩った後で一服してた時に、こっちを見ていたからさ。パチパチグミを上げたら喜んでたわ。でも、森の中でお別れしたんだよ」
「餌付けしたんだね」
焦りながら言い訳をする私を見て、嘘は言ってないと判断したみたいだ。
大方、帰る時に不意を突かれてフードに潜り込まれたんじゃないかなぁ。何たる迂闊。
鑑定したらリトルスパイダー(幼体)と表示された。魔物だった。この蜘蛛、拳より一回り小さいが、普通の蜘蛛よりはるかにデカい。
よくフードの中に入れてて気付かなかったな、と私は思った。まぁフード自体に装飾があるから重いんだけどね。それに重さが紛れちゃったんだと思う。
「
<その子も一緒にいたいって言ってるのぉ~。主ぃ、お願い。良いでしょ?>
サクラたん、そのおねだりは反則過ぎるでしょう。
ぷるぷるボディをスリスリさせながら、上目遣いでお願いとか可愛すぎる。
「ちゃんと面倒見れる?途中で投げ出したりしない?」
<うん!サクラ面倒みるー>
「じゃあ、従魔契約しないとね。蜘蛛ちゃん、こっちにおいで」
蜘蛛を手の上に置くとポップアップが表示された。
<リトルスパイダーが
YES/NOの選択しが出たので、YESを押すとリトルスパイダーのステータスが表示された。
---------STATUS---------
名前:未設定
種族:リトルスパイダー
レベル:63
年齢:0歳
体力:1
魔力:3
筋力:5
知能:180
速度:1319
幸運:5482
■スキル:糸操Ⅲ・糸吐きⅤ・毒耐性Ⅹ・索敵ⅢⅩ・看破Ⅱ
■ギフト:韋駄天
■称号:レンの従魔
■加護:須佐之男命・櫛稲田姫命
■ボーナスポイント:96518pt
-------------------------------
何この縛りプレイなステータス! 鑑定の上位種『看破』を持ってるよ!
「ブホォッ! ちょっ、
「グハッ! 何この縛りプレイ。私達よりレベル高いんですけど」
凹むわー。しかも、この子も幸運持っているよ。
ボーナスポイントも高い。ギフト持ちですか。
悪運様が働いてくれたのかねぇ。
私も
「取り敢えず名前を付けよう。何が良いかなぁ」
「
「縁起でもない名前付けるなよ」
「良いじゃん。本当は、
と駄々をこね、渋々リトルスパイダーの名前が
「もう、変なものを拾ってこないでよ。明日は、
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