第23話 蛇ちゃんズ+αが最強過ぎて怖い
宿に戻って、一晩が経った。
「
パーティ組んでクエストするのも良いが、アクセサリーの素材集めだけなら私一人でも大丈夫である。
「はぁあああ!?何言ってんのあんた。この街初めてでしょうがっ!」
「宿の店とギルドの場所は把握したから大丈夫。そろそろ魔石も補充したいし、外のマッピングもしてくるよ!?」
「危ないって!止めなよ!?ランク昇格したとはいえ駆け出しなんだよ。死にたいのか?このあんぽんたん!」
朝から元気良く罵ってくる姉に
「朝から罵倒って酷くない?身代わり人形もポーションもあるし、火力の高い武器も装備してるから大丈夫だよ。」
平気だと伝えるも
「そういう問題じゃない。そういう手間は、お金で解決しろ。私は、お前を単独行動させることが反対なんだ。」
大体、マッピングは地図をスクロールしてからじゃないと出来なかったはずだと憤る
「絶対にダメ!許可しない!許さんよ!!」
両手を大きくバッテンを作る
しかし
「大丈夫だって。蛇達もいるし、サクラちゃんも行きたいって足元で跳ねてるよ。現実的な話をすると、
脱兎の如く言い捨て御免とばかりにその場から私達は逃げ出した。
「馬鹿
私を捕まえようと伸ばした
<
<お、良いねぇ!|おつまみも付けてーや。>
<そやな、甘酒も飲んでみたいわぁ。その時は焼き鳥食いたいねん。>
<サクラはぁ、チョコレートなるものが食べたいですぅ。>
ワイのワイのと盛り上がりを見せ、
スマホで検索し、近くに泉がある場所を中心に狩りをしようと決めた。決めた場所までスクーターで一時間ほどだったので丁度良いと現場に向かう。途中で轢き殺したモンスターが、ドロップしたアイテムを回収するのは忘れない。
徐々に泉に近付いてくるとモンスターが少なくなる。
<どうしたんだろうねぇ!?もうちょっといると思ったんだけど遭遇しないし…>
<そりゃぁ、強いモンスターが居るからやな。>
<マジか!?>
<マジですぅ。多分、エリアボスじゃないですかぁ!?>
<サクラちゃん、そこKWSK!!>
<魔物は皆、大なり小なり縄張りがあるんですよぉ。だから魔力の大きさとか大体分かっちゃうのですぅ~>
えっへんとプルプル身体を震わせるサクラちゃん、とっても可愛いよ!ベリーキュートだよ!でもね、エリアボスに突撃したくないの。
<よし、帰るか!!>
エリアボスは避けて通ろうという私の提案にサクラちゃん達が猛反発した。
<嫌や!甘酒飲みたい!>
<チョコレート食べたいですぅ>
<焼き鳥食えへんなんて有り得んわ!!>
皆エリアボスを殺る気満々なんですが、私が
<ダメっす。もしもアンタ達3匹に傷1つでも付くと
皆を宥めて虫かごに入れようとすると一斉にエリアボスがいる方向に逃げ出した。
「うぉーーーーおおおおおおおおおおい!!」
何やってくれちゃってんだ、アイツ等。私は蛇ちゃんズ+αを追いかけた。
奴等はアラクラトロという大蜘蛛。レベルは56!私よりも高いじゃん。私が守るとばかりにお手製手榴弾を片手に持った所でアレ???
「
滅茶苦茶アクティブやん。何この暴力的な絵面。喰って開いた目ん玉の中に潜り込みムシャムシャと蜘蛛を食べてんのが分かる。
「ギシャーーーーーーーギャーーアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」
断末魔みたいに叫ぶ蜘蛛。私はハっとして、蜘蛛の足を狙って手榴弾を投下。
威力が高いため連投したら足の半分は吹っ飛んだ。蜘蛛の中には三匹がいるから本体は巻き込まずに手足だけを吹っ飛ばす。
「ご愁傷様だわぁ。あの三匹チート過ぎ。」
足全部失くした蜘蛛は目ん玉から食い散らかされ脳髄まで啜られた絶命した。
私がしたのは、三匹のサポートだった。てか私が居なくても三匹は勝利していたのに違いは無い。
絶命したからドロップアイテムと蛇ちゃんズ+αが落っこちてきた。三匹それぞれ地面にボテっと転がっている。
三匹に怪我が無いか確認するも三匹とも傷なし、元気いっぱいだった。
ウルフの毛皮×33
ワーウルフの毛皮×1
キラービーの羽×27枚
アラクラトロの糸×7玉
アラクラトロの牙×37本
毒袋×1個
黄色の魔石(小)×45個
青い魔石(小)×16個
赤の魔石(中)×1個
赤の魔石(大)×1個
アラクラトロの心臓1個
上記がここまでの戦利品になった。
とってもドロップアイテム的にウハウハなのだが、三匹のチートな戦闘の仕方にトラウマになってしまいそうだ。私はドロップアイテムをアイテムボックスに仕舞うと下から蛇ちゃんズ+αが
<焼き鳥食いたいわぁ>
<早よ、甘酒だしてぇーな>
<チョコレートですよぅ>
ワラワラと詰め寄って来る。サクラは兎も角、蜘蛛を食いまくった蛇ちゃんズに
<アンタ等、蜘蛛食ってたやん。まだ食べると吐き戻しするんじゃない?>
と忠告しても
<嘘吐き!頑張ったらくれる言うたやん。酷い!詐欺や!>
<お前の
蛇ちゃんズがガチで脅してきた。私は
<本当に吐き戻ししても知らんからね!>
と釘を刺して、甘酒とチョコレート、焼き鳥をそれぞれに用意してやった。私も発泡酒を開け、スルメをしゃぶっていると気の木陰からジィーっとこっちを見る視線を感じたので、其方を見たら小さな饅頭サイズの蜘蛛がいた。
さっきの蜘蛛の仇って襲って来るのか?と思ったら私達が食べてる物に興味を示しているだけだったので、コイコイとばかり手招きしてパチパチグミを食べさせた。
子蜘蛛は身体をブルブルと高速に震わせた。美味しかったのかあーんとする蜘蛛の口の中にグミを入れて餌付けしていた。
習慣って怖いな。最後のグミを上げ、私達は街に戻る事にした。
その時は気付かなかったが、子蜘蛛が私の服のフードにちゃっかりと居座ってて
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