第22話 Cランク昇級試験
露店で自作ポーションやら300円ショップのアクセサリーやらを売り払って戻ってきた
「私のランクがFだから
「そりゃーね、一緒のパーティを組めるかも不明だし、困ったな。」
二人でどうするかーと話し合ってると
<昇級試験受けたらえーやん。>
いつの間にか脱走していた
<紹介状もないのに受けれんよ。>
と返したら
<始まりの町のギルドのおっさんが
<バレないょー>
やっちゃえーとばかりに弾けるのは誰の影響だろうか??
混沌とした中で
「正攻法で行けば良いじゃない。こっちはダリエラさんを知ってるし、ギルドの失態もあるんだから、私がアンタを昇級試験に受けさせるわよ。」
ニヤァっと意味深に笑った。どうやら冒険ギルドは、
「じゃあ、サクっと冒険者ギルドに行こうよ!」
微妙な時間ではあるが、用事は早めにすましたい!という私の主張に
「明日でも良くない?」
面倒そうな
「化粧して服もバッチリなんだよ。それを明日もするの?てか出来るの?」
ズボラ癖を出さない?と言い放てば
「折角化粧してるんだからサッサと済ませちゃうよ!」
「すみません、ダリエラさんはいますか?昇級試験の事でお話しがあるんですが。」
「
ゆったりとした動きで
「ダリエラさん側には不手際は無いですよ。私の方の不手際です。私の妹も一緒に昇級試験受けてなかったので受けさせに来ました。」
「あら?昇級試験の紹介はヒロコさんだけでしたわ。」
ダリエラの言葉に
「本当なら此処よりしっかりと仕事してる始まりの町まで戻っても良いかなって思ったんですけど、戻るにしてもまた此処で昇級試験ってなるので直接来たんです。え?もしかして紹介状が無いだけで門前払いって無いですよね?あ、でもあの屑門番や人殺しOKな馬鹿職員に職務怠慢職員が湧いて出るから遠慮してます?」
猛毒を吐いた。美女の顔がビシっと引き攣ったよ。
「大丈夫です。妹さんの昇級試験を受けれるように手配しますので少しお待ち下さい。」
美女が席を外して10分ぐらいで戻ってきた。
「用意が出来ました。ヒロコさんは此処でお待ち下さい。えっと、」
私の名前を知らないダリエラさんに
「
ペコっと挨拶をした。
「マサコさん、此方こそ宜しくお願いします。今から案内しますので、ついてきて下さい。」
ダリエラさんが先導になって案内してくれる。途中気になったことがあったので質問してみた。
「試験は、一撃与えること。魔法の使用も可能。どちらか気絶もしくは、死亡した場合のみ試験が終了になるって
事前にうっかり職員さん殺したらゴメンネと言ったら彼女は逆に受け取ったようで
「大丈夫よ。今度はきちんとした職員を手配したから殺される事はないわ。全力で挑んで大丈夫よ。」
全力で挑みなさいと太鼓判を押された。
試験管の青年に私の事情を話したダリエラさんは、その場を離れた。
「獲物は?」
「爆薬と銃です」
と申告したら怪訝そうな
「試験は、俺に一撃与えること。魔法の使用も可能だ。どちらか気絶もしくは、死亡した場合のみ試験が終了になる。」
あれぇ?死亡しないようにしてるって言ってたけど嘘だったのか。遠慮なく凹って大丈夫だな。
「じゃ、始めましょうか!頑張るぞ!」
超前向きな私に
「そう簡単に昇格できる試験じゃねーぞ。お前のような子供の遊びじゃねーし。」
喧嘩売られました。再起不能にしたいと思います。大丈夫、私、回復出来るから、精神を滅茶苦茶ズタボロにしようと思います。
「構え」
勝負スタートと同時に青年はブーストを発動させ早さを上げて切りかかってきた。
私は条件反射で火炎瓶を投げ付ける。青年も頑張って避けるが爆発の威力が強いので、青年はボロボロになって来る。
私?私と言えば無傷ですが、何か?
「
青年の魔法が火炎瓶の炎を突っ切って私に向かってきた。小型プラスチック爆弾を投下し、青年の目晦ましをしている間に私はドラゴンフライを股間目掛けてぶっ放した。
「ギャーーーーーーアァァアアアアアアアアアアアア」
劈くような叫びと同時に倒れた青年に下級ポーションを掛けておいた。ただEDになったとしても私には責任は無いので、運が悪かったと思って欲しい。
青年を放置して私は意気揚々と受付カウンターに戻った。
「
戦利品はないが、勝ったよーとハグをしようとしたら思いっ切り避けられた。悲しい。
「何か爆発音が聞こえたんだけど……」
鬼のような
「え?だって私の武器だもん。火炎瓶とか使うし、ちょっと壁が吹っ飛んだぐらいだよ。」
大丈夫、怪我して無いからと私が言えば
「大丈夫じゃないわよ!建物壊すなんて弁済請求されたらどうすんの!馬鹿!!」
バチコーンと私の頭を殴りやがった。痛い。
「大丈夫だよ。試験官が気絶か死亡じゃないと試験終了にならないのも確認した上でダリエラさんから全力でして良いって言われたんだから!!」
えっへんと胸を張れば
私はカウンターにて受付嬢にギルドカードを提出し無事Cランクに昇格したのであった。
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