第17話 何でもありの異世界


 腰に手を置いて仁王立ちする宥子ひろこよ。

 「何でアンタがサイエスに居るの?」

 御尤もな意見に私は

 「玄関から外に出たらサイエスに繋がってた。そりゃあ、もう大変だったんだから!!」

 キングホーネットとの闘いやこの街に至る経緯と愚痴を延々と零した。

 「はぁ、無事に合流出来たから良かった物の、そうじゃなかったらどうしてたのよ。」

 これじゃあ、おちおち外に出られないとガクっと肩を落とした宥子ひろこ

 「それよりも一旦家に帰って物を引き取りに行きたい。あと私もマジックボックス取得したいんだけど出来る?」

 質問したら宥子ひろこ

 「出来ると思うよ。今から取得しようか!」

---------STATUS---------

名前:マサコ[琴陵ことおか容子まさこ]

種族:人族

レベル:47

年齢:18歳[25歳]

体力:156→163

魔力:263→271

筋力:91→99

防御:78→84

知能:123→130

速度:53→59

運 :70→98

■装備:青のフリルAラインワンピース・ミュール・ミュンミュンのショルダーバッグ

■スキル:料理50・裁縫50・鍛冶42・水魔法・射撃Ⅴ・神聖魔法Ⅰ・神官Ⅰ・生活魔法Ⅰ・索敵Ⅰ[Ⅴ]・隠蔽Ⅱ[Ⅶ]・隠密[Ⅶ]・魔力操作Ⅰ・念話Ⅰ

■ギフト:なし[アイテムボックス共有化]

■称 号:蜂殺し

■加護:なし[須佐之男命・櫛稲田姫命]

[■ボーナスポイント:18647pt]

 ステータスを確認したら共有化してた!!

 「えっ!?共有化って事は私も使えるって事だよね?」

 宥子ひろこに確認すると

 「そうだね、てか私も今気づいたよ。」

 ビックリしている。二人揃って気付かないって……凹む。

 「ちょっと試しにこっちで仕留めた獲物のドロップアイテム入れてみるわ。」

 バックの中に財布とサングラス4つ、洛陽住藤原国広とハンマー。それとは別にエコバックに収納されている戦利品。

 ウルフの毛皮×21

 ワーウルフの毛皮×5

 キラービーの羽×31枚

 キングホーネットの腕×3本

 キングホーネットの羽×2枚

 毒針×1個

  黄色の魔石(小)×22個

 青い魔石(小)×13個

 紫の魔石(中)×1個

 緑の魔石(大)×1個

 キングホーネットの心臓1個

以上を私はアイテムボックスに入れてみた。ちゃんと入るようだ。スクロールも出来るし、安心したわぁ。

 「宥子ひろこ、バッチリOKだったよー」

 アイテムボックスに収納できたので、今度は

 「家に帰ろう!!」

 宥子ひろこに帰るよーとばかりに準備させ、ブーブー文句を言う宥子ひろこを説き伏せて一度自宅へ帰宅したのだった。






 「たっだいまー」

 部屋は私が出て行った時のままなので汚かった。散らかしてたので掃除することなった。宥子ひろこにはニャルカリから商品が届いていたので、それを私て掃除を開始すると同時に

 「宥子ひろこ、補充用の玉とか充電機や日用品とか買ってあるからアイテムボックスに入れてって。冷蔵庫にあるご飯もチンして入れてね。」

 ついでに私は出来てるであろうウェストポーチとタガーケースを取りに行く。

 私がリビングに戻るころには宥子ひろこは必要品をアイテムボックスに入れ終えて一息吐いてるところだった。

 「今回も結構な量だったから疲れたよ。お腹減ったし何か頂戴。」

 ご飯、ご飯とご飯を連呼する宥子ひろこにウェストポーチとタガーケースを預けご飯の用意をした。サッパリ美味しいヘルシーなネバネバ丼に油揚げの味噌汁とスモークサーモンを出して食卓に着く。

 「用意出来たけどって、そのウェストポーチ私のなんだけど!!」

 ちゃっかりウェストポーチを身に着けてる宥子ひろこにギャースと吠えると

 「良いじゃん。これ私、欲しい。くれ!」

必殺もう私のもんだ!!が発動した。そうやって紅白こうはく赤白せきはくが奪われたのだ。私は絶対にこのウェストポーチを手放したくない!

 「嫌に決まってんだろーがっ!そんなに欲しいなら自分で作りな!」

 強奪されたウェストポーチを宥子ひろこから剥ぎ取って装着する。装着したウェストポーチには小銭入れとスタンガン、化粧道具一式を詰めた。

 「自分で作れないからアンタが作ったのを貰うんじゃん。」

 ブーブーと文句を言いながら奪おうとするので

 「アンタの分も作ってやるから我慢しろよ。形とか要望も聞くし、それで良いでしょ!?」

 妥協とばかりに言えば

 「やったー!宜しくね!出来れば早めに作ってね!」

と催促してくる。宥子ひろこよ、何て厚かましいんだ。

 「それよりご飯にしよう。冷めるよ。」

 「「頂きます。」」

 ご飯を食べながら情報交換をしつつ

 「そう言えば容子まさこから届いたメッセージに返信したけど、その後にシカトするってどういう事?」

宥子ひろこの表情(かお)が般若になったので正直に

 「すまない、マナーモードにしてて気づかなかった。ごめんね。」

話したら

 「スマホの意味ないよね!?何のための連絡機能だと思ってんの!?使えないじゃん。」

ギャンギャンと特大のお説教を食らった。人は失敗する生き物なのに解せぬぅ、で御座る。

 「これからはスマホに伝言残しといて。私が後で確認するから!」

 宥子ひろことの連絡でメールにて連絡するという手段は無くなったのであった。

 ご飯も食べ終え、一通り掃除も終わり、荷物もアイテムボックスに収納出来たので私は今回の現象を確かめる為に私が玄関を開けて外に出る。が、何も起こらない。一旦部屋に入り宥子ひろこが玄関を開けるとサイエスに繋がった。

 私が単独でサイエスに来れたのは偶然なのだろうか?それとも何か法則でもあるんだろうか?振り向いたら宥子ひろこも困惑しているようで二人でこの不思議体験に頭を悩ませるのであった。

 因みにタガーケースはバッチリと宥子ひろこに装備されていた。宥子ひろこよ、渡してないのに勝手に装着するって酷いよ!!そんな私の叫びもスルーする宥子ひろこはどこまでもマイペースである。

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