第7話
「1週間かかりそうだ」
『あらあら〜。難しい依頼なの?』
「本人次第だね」
『うふふっ、重役さんが言ってしまったら意味が無いことをあなたがそれとなくある人に伝える。依頼の中で一番多いパターンかしら〜?』
「おっ、さすがだね。まさにそれさ」
『あらあら〜正解だったのね。嬉しいわ〜。……あっ、じゃあそろそろドミーさんが来るから、切るわね〜』
「え、ドミー来るの?」
『昨日突然連絡があったのよ〜。アントナさんはフートテチに出張でいないわよ〜と言ったのだけれど、お土産だけでも受け取って欲しいって』
「ルカは来る?」
『連れて来るって言ってたわ〜。あ、インターホンが鳴ったわ〜。じゃあ切るわね、アントナさん』
「ちょっ……、ルカの声を少しだけでも聞きたい!あっ、切られてる……」
聞きたかったんだが……とため息。
(ルカ……。たまらなくかわいい時期だからなァ……)
―おじちゃ!ぼく、ぼくね、いっぱい、しんか、せ!みたあ!
―おじちゃ!だっこ!るか、しんかんせ、みるのー!
―はあい!るかゆにい、えゆ、えあゆどお、です!
「うあ……かわいっ……」
思い出し可愛いにやられるほどの愛おしさ。ルカはトナーの従兄弟であるドミーの息子だ。3歳半で元気いっぱい。たまにシャフマのトナの家に遊びに来る。
「駅で売ってたシンカンセンのぬいぐるみが欲しいと言っていたな。帰りに買って帰ろう」
「あ、買うといえばフィギュア。ソテに頼まれていたんだった。……あの男は生きてるかねェ」
一日でも目を離すと本の山に埋もれて意識を失っている小説家の顔を思い浮かべる。
「無事だといいが……」
428:砂漠のサーバー名無しさん 1050年5月15日 1:00:30 ID:107107
なんかすごいゲーマーいるって噂になってるの聞いたけどこのスレで会えるで合ってる?
429:砂漠のサーバー名無しさん 1050年5月15日 1:01:30 ID:586942
>428 合ってる合ってる
430:砂漠のサーバー名無しさん 1050年5月15日 1:02:00 ID:863084
アイツもすっかり有名人だなwww
431:砂漠のサーバー名無しさん 1050年5月15日 1:02:30 ID:983840
1時超えたらぬるっと現れるからそろそろ来るはず。>428もゲーマー?
432:砂漠のサーバー名無しさん 1050年5月15日 1:02:50 ID:107107
>431 ゲーマー。まあまだ初心者だが。
433:砂漠のサーバー名無しさん 1050年5月15日 1:03:00 ID:586942
>432 ( 。•̀ω-)b イイネ!初心者歓迎よ!俺は!
434:砂漠のサーバー名無しさん 1050年5月15日 1:03:30 ID:983840
>433 お前の歓迎はいらねぇだろwww
435:砂漠のサーバー名無しさん 1050年5月15日 1:04:00 ID:246246
今北産業。新実装武器の話か?
436:砂漠のサーバー名無しさん 1050年5月15日 1:04:30 ID:863084
キタ━(゚∀゚)━!
437:砂漠のサーバー名無しさん 1050年5月15日 1:05:00 ID:983840
>435 それは一言も話してねえwwwww
「来た……!」
暗い部屋でキーボードを叩く音。
「ここで逃す訳にはいかない。俺は絶対にこの人を小説のネタにして、バズってやる……!」
「イベントに出る予定はあるか聞いて、出なかったら他に直接会う方法を……」
ソテは駆け出しのゲーマーに次々に質問を浴びせていく。
このゲーマーは腕がすごいという噂だけでここ1ヶ月で急に知名度を上げた、いわば『バズるであろう』人だ。
まだゲーマー界隈の一部しか知らないが、確実に次に来るのはこの人だろう。
「もう編集に『先生の文章は古いですね』なんて言わせない!!!」
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