第4話 不確かな記憶
既に起き上がってパンの耳と何故か、マヨネーズを冷蔵庫から持ち出してきた。
「寝ぼけてるの? 同じクラスの不知火だよ、
有無を言わせないテンポで……幽玄は差し出されたパンの耳とマヨネーズを受け取る。
気が付いたらちゃぶ台が横に置いてあり、双子の幼児たちがせっせと布団を片付けていた。
「お前邪魔だぞ」「さっさと起きなさいよ」
そんな毒舌と共に幽玄は隅へ追いやられ、気が付けばちゃぶ台の一角に座らされていた。
(それにしてもこれはどうこうことだ?)
幽玄は理解できない思考回路をフル動員させる。
「何で俺はここに居るんだ?」
結局行きつく質問はそこである。
「えー全く覚えてないの!? 不動くん路地裏で酔いつぶれてたじゃん。びっくりして声を掛けたら『今日はハシゴなっ!』とか訳わかんないこと口走って、付いてきちゃって、一番先に家に上がり込んで寝ちゃったんだよ」
ケタケタ笑いながら状況を説明してくれる。
(ちょい待て、俺が酔い潰れた!?)
その言葉に幽玄は絶句しながら、昨日の事を思い起こす。
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