③寄生虫の復讐計画
気づくと、僕は眠っていたようだ。目を覚まして枕元のスマホを手にする。画面に19時と表示されていた。五時間も寝ていたのか。
僕は大きなアクビをしながら、肥えた腹を掻いた。
マユを僕から奪った蝶野に復讐をしてやりたい。
でも、僕は部屋を出てあいつに仕返しをする勇気はない。
「どうしたら、良いのか……そうだ」
出来る。あいつに復讐することが!
僕にその力があるじゃないか。僕は蝶野に復讐するための計画を練るためにパソコンを起動させる。
パソコンが立ち上がると、文章作成ソフトを立ち上げて計画を文章化した。
「蝶野。僕が味わった以上の苦しみをお前に与えてやる」
僕は青白く光るパソコン画面に蝶野への復讐計画を形作った。
***
気づくと、僕は眠っていたようだ。目を覚まして枕元のスマホを手にする。画面に19時と表示されていた。五時間も寝ていたのか。
僕は大きなアクビをしながら、肥えた腹を掻いた。
マユを僕から奪った蝶野に復讐をしてやりたい。
でも、僕は部屋を出てあいつに仕返しをする勇気はない。
「どうしたら、良いのか……そうだ」
出来る。あいつに復讐することが!
僕にその力があるじゃないか。僕は蝶野に復讐するための計画を練るためにパソコンを起動させる。
パソコンが立ち上がると、文章作成ソフトを立ち上げて計画を文章化した。
「蝶野。僕が味わった以上の苦しみをお前に与えてやる」
僕は青白く光るパソコン画面に蝶野への復讐計画を形作った。
***
「じゃあな、蝶野」
「あぁ」
「ねぇ、キミ?」
「はい?」
俺が帰ろうとすると、目の前にサングラスをかけた女に声をかけられた。
サングラスをしているのに、白のブラウスに茶色のロングスカートという清楚な格好だ。
アンバランスなファッションセンスに俺は、この女に怪しさを覚える。
「あぁ、ごめんなさい。こんなサングラスじゃ怪しいよね」
女は俺の警戒心を解くためにサングラスを外す。
「え!?」
「私のこと知っているよね?」
「あなたは……」
「うん。アゲハです」
俺の目の前にいたのは人気若手女優のアゲハだった。
どうして清純派で売っている女優がどうして俺の大学のキャンパスに!
「あの、どうしてアゲハさんがここに?」
俺の質問を無視してアゲハは手を掴んでキャンパスから出ようとする。突然のことにアゲハの手を祓えず、彼女に引っ張られるまま大学を後にする。
俺は気づくと渋谷のホテル街にいた。
いきなり、こんな場所に連れてくるなんて。この女はどんな神経をしているんだ?
「あの、ここホテル街ですよ……」
「ねぇ、ちょっと付き合ってくれるかな?」
アゲハの澄んだ瞳を見て俺は思わず可愛いと思ってしまう。
いきなりホテル街に連れてくる頭のおかしい女のはずなのに。
あれ? 体が勝手に動いている。アゲハの体に吸い寄せられるように俺はアゲハを抱きしめた。程よい膨らみが胸元に当たる。
アゲハから花畑にいるような清楚な匂いがする。それに相反してアゲハは妖艶に誘って来る。
そのギャップに抗えず、俺はアゲハと一緒にホテルの中へと入る。
***
蝶野、笑えるな。まるで、蟻地獄に引っかかったアリだな。
お前を利用させてもらうぞ。
アゲハの心に寄生した羽賀が不気味な笑みを浮かべている。
蝶野は、まだ気づいていなかった。
僕が仕組んだ
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