わたし④
ご飯を食べ終えて下に降りる。
服が置いてあるからそれに着替える。
コンコンコン
「はい」
「出なさい」
「はい」
扉を開けるといつもの人。
わたしのご主人様。
「着いて来なさい」
「はい」
たくさんの護衛の人に囲まれながら、歩き出す。
たくさんの護衛の人はご主人様の味方。
だから、守っているのはご主人様。
「今から言う言葉を覚えなさい」
「はい……」
『今日と言う日を迎えられた事を本当に嬉しく思います』
「今日と言う日を迎えられた事を本当に嬉しく思います」
「……今日と言う日を迎えられた事を本当に嬉しく思います」
『まだまだ未熟者ですが良い未来に向かって、邁進致します』
「まだまだ未熟者ですが良い未来に向かって、邁進致します」
「まだまだ未熟者ですが良い未来に向かって、邁進致します」
『今日と言うめでたき日に感謝を祝福があらんことを』
「今日と言うめでたき日に感謝を祝福があらんことを」
「今日と言うめでたき日に感謝を祝福があらんことを……」
「着くまでに覚えなさい」
「……はい(もう覚えてるよ…………あきたなぁ……)」
覚えようとするフリをする。もう慣れたけど。けっこう大変。
「お疲れ様でございます」
執事様の声がしたら、到着。
「準備は?」
「整っております」
ご主人様は頷くと、
「覚えられましたか?」
「……今日と言う日を迎えられた事を……本当に嬉しく思います。まだまだ……未熟者ですが……良い未来に向かって……邁進……致します。……今日と言うめでたき日に……感謝を……祝福が……あらんことを…………」
「……まぁいいでしょう。まだ時間がありますから、あまり詰まらず言えるようになりなさい」
「……はい(言えても怒るくせに……)」
あの時はすごく怒られた。りふじんってやつだと思う。
(まぁずっと理不尽な目にあってるんだろうけど……多分……)
そこらへんはまだよく分からない。
何回目かの今年だけど、
やっぱりまだまだ分からない事の方が多い。
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