ガチャガチャ、ガチャッ

鍵を開ける音。

コッコッコッ

ダンッ

テーブルにご飯を置く音。

「起きろ」

「…………」

いつもの人。

「食べたら下に来い」

「……」ｺｸﾘ

返事はしない。しちゃいけない。

「チッ」

冷たい視線。見ちゃいけない。

バダンッッッ

毎回毎回機嫌が悪い。

何で機嫌が悪いのか、前に聞いた事があるけれど、ただただ気にくわないと言ってた。

血筋がなかったらもう死んでるはずなのに、血筋以外何も持ってないのに、なのに生きているのが癪に障る。って、

その後すぐに殴られた。

顔を殴ったからか、それからあの人がここに来る事はなかったけど。

まぁ顔以外でも殴ったら、ここに来る事はないんだけど。

あの人が言ったとおり、

生きてなきゃいけないから。

「……うん。いつも通りの味」

今回はどんな一年間になるのかなぁ？

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい