わたし②
遠く方で音がする。
朝の一番始めの鐘の音。
この音が聞こえたらすぐ起きる。これ絶対。
バサッ
勢いよくベッドから飛び起きる。この時注意しなきゃいけないのは、布団を大きく剥がすこと。
じゃないと足がもつれて一緒にベッドから転がり落ちちゃうから。
次にやるのは窓を開けること。これも絶対。
ガタガタッギッギギィィィ
とても不快になる嫌な音がする。ゆっくり開ければ鳴らないけど、急がないといけないからガマンする。
遠くの方で声がする、それに耳を傾ける。これも絶対。
『おはよう!生誕祭おめでとう!』
『おめでとう!ねぇもう準備終わった?』
『おはようございます!待ちに待った生誕祭です。皆さん気合いを入れて、でも楽しんで行きましょう!』
『『はい!!』』
『もう今日が生誕祭だぞ!?まだ誘ってないのかよ!?』
『うるせぇ!!心の準備がだな!!』
『うるせぇのはてめーだ!!何日前からやってるやり取りだと思ってんだ!!!さっさと準備終えやがれこのヘタレ!!!』
たくさんの人の声がする。それを聞いて分かった事。
「また始まった」
またこの日から繰り返している事。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます