第10話 彩絵の昼寝。

彼女は今 お昼寝中だ。

 ふたりの休日の重なる穏やかな午後 僕はソファーで寝息をたてる彼女を 側で見ている。

 頬に睫毛の影が出来ている。少し開いた唇を見ていたら急に落ち着かなくなる。もっと近くで顔がみたい。キスがしたい。

(あー 本当に君はすぐに元気になりますね(笑))

 スウェットの中に手を入れ 硬くなったペニスを握る。静かな興奮状態になり僕は思わず天を仰ぐ。


「冬二君。抜かずの3発って知ってる?」

眠ってると思っていた彼女の声に驚き 慌ててスウェットの中から手を引き抜く。

 彼女は唐突だ。『抜かずの3発』って。想像はつくけど 僕は答えに困り彼女の顔をじっと見る。ああ いつも通り可愛い。

「この間 本屋さんで立ち読みしていて サッカー選手と不倫した女子大生の話でね……」

 淡々と話しをはじめた。

(本屋で立ち読みなんて ナンパされたらどうするんです。ひとりでウロウロしないでほしいな)

 無防備な彼女がとても心配で話が頭に上手く入ってこない。


 一応 どうにか最後まで話を聞き 僕は率直に意見を述べる。

「だけど 僕 一度に3回も出来ないかも知れませんよ」

「大丈夫。冬二君 性欲強いから(笑)」

 僕は 自分の性欲が強いかなんて考えたこともなかった。

「僕 強いんですか?」

「うん。強いわよ。可愛い絶倫ね(笑)」

 彩絵さんの薔薇の唇から予想もしない言葉が出てきて僕はそれだけで顔が熱くなる。

 僕は彼女の前に立つ。

「今から試してみましょう。ベッドへ行きますよ」

 彼女の両手を引っ張って立たせ 腰を抱える。


 ベッドの上で向かい合わせに座る。

「僕 がんばります」

「ふふっ。よろしくお願いします」

 にこにこする彼女をゆっくり押し倒す。唇を塞ぎながらTシャツをまくり上げる。

(あぁ この胸 僕のもの……)

 白い乳房を両手でつかみ 乳首に吸い付く。

「……ねぇ どうするか教えて」

 少し乱れた呼吸の彼女が僕に問いかける。ペニスを彼女から抜かずに3回射精するということは 確かに少し考えたほうが良い。

「正常位 向かい合ってしてから そのあとは彩絵さんが上に乗って下さい」

「ふふっ。 最後は私でいいのね。熱くなってきちゃった……」

 そう言いながら 彼女は僕の下半身をするりと裸にして ペニスに唇をつける。

「彩絵さん それ すぐいきそうになるんでちょっとだけにして下さい」

「ふふっ。じゃあ ちょっとだけ……」

 亀頭をすっぽり口に含み くびれた部分を舌でくるりとなぞる。

「……うぅ 彩絵さん マジ ダメですって……」

 彼女は何も言わずにに自分で半ズボンを脱ぐ。子供のようなつるりとした割れ目が見える。僕はたまらなくなり彼女に覆い被さる。硬くなったペニスを手で掴み一気に押し込む。

「ねえ お願い ゆっくりして……」

 ゆっくりなんてできるかな……。

 お腹側の浅い所をペニスの先でゆっくり刺激し続けると彼女吐息がもれるようになる。そして すぐにサラサラとした水のような液体が 大層に流れ出す。

「潮吹きましたね。もっと良くしてあげますから……」

 今度は ペニスを奥の方ま押し込み 繰り返しゆっくり突き上げる。僕は腰の動きを抑制するのが難しくなる。苦しそうに彼女が僕の名前をつぶやく。

「……冬二君……」

「はい……」

 そして 僕と彼女と一緒に到達する。

 

 僕は胸の下の彼女の熱を意識せずにはいられない。それでも動かずにいると 少し呼吸が少し落ち着いてくる。

 僕はゆっくりと起き上がる。密着していだ彼女と僕の皮膚がピリピリと離れる。ペニスが抜けないように気を付けながら彼女の両手を引っ張る。僕の腰の上に彼女乗り かわりに僕は仰向けになる。彼女の体重が僕の腰に一気にかかる。ペニスは更に奥深く揺るぎない場所へ差し込まれ 硬くなる。

(そうか なるほど僕は元気だ)

 膝を曲げ両足を大きく広げたまま 僕の肩につかまった彼女がゆっくり腰を動かす。僕は両手で彼女の腰をつかみ股間を押し付ける。

「……元気ね。冬二君てやっぱりすごくエッチよ」

「彩絵さんがそうさせるんです……」

 僕は起き上がり 彼女の唇に小鳥のように音をたててキスをする。そのまま下をむけばふたりのつながる部分が嫌でも目に入る。この視界はいつも僕を不思議な気分にさせる。正常位の時は全く思いもつかない『どうしよう こんなことしてるんだ』という現実を突きつけられる不思議な気分。目の前の上気した頬の彼女の顔もたまらなく可愛い。

「彩絵さん 僕もうダメみたいです……」

「まだいかないで……」

「あ……ごめんなさい……うぅ」

 しかし先に到達したのは彼女だった。彼女の両膝が僕の腰のあたりを締め付ける。

「冬二君 …いやっ……すごいっ……」

 またどうして欲しいのか分かりにくい彼女の声が 更に僕の耳まで支配下に。そしてもう一度昇天する彼女を見ながら僕もすぐ後を追う。

 彼女は僕の上に倒れ込む。静かな部屋にふたりの息遣いが響く。

「彩絵さん大丈夫ですか?」

 彼女の返事は無い。僕は彼女の体重を感じながらじっとしている。

 


(えっ……)

 夢の中にいるみたいな僕の頭がグッと現実に引き戻された。意識がペニスに集中する。なんと僕のそれを包み込む彼女の膣がやわやわと動き始めたのだった。

 微動だにしない彼女の体とは対照的に内側だけが別のいきもののように ゆっくり確かに動き始めたのだ。

 また 性懲りも無く僕自身も元気を取り戻そうとしている。そして大きく硬くなったせいて僕のペニスは彼女の内側の動きを更にはっきり感じるようになる。


 覆い被さったままの彼女が そっと僕の耳の下を舐めた。

「あっ……」

 思わず声が出てしまう。続けて顎の骨のまわりや鎖骨のくぼみに舌をはわせる。行き場のない感覚がまた僕に押し寄せてくる。

「やめてください……」

『もっと』なのにどうしてやめてと言ってしまうのか。僕はまた壊れてしまいそうだ。

「ふふっ やめてほしいの?こんなに感じているのに?嫌なの?」

「ううっ……僕 もう飛んでいきそうです……」

「可愛い……飛んでいったら捕まえてあげるわよ(笑)」

 彼女が僕の腰の上に起き上がる。

「つまんでみて」

 そう言って僕の手を誘導したのは僕自身の両方の乳首。

「ほら 可愛い……」

 彼女は満足そうに微笑む。

恥ずかしい。だけどどうしよう すごく感じて興奮する。

「指を動かしててみて」

 言われるがまま自分の乳首を転がすように指を動かす。うずくような快感に支配され 乳首の刺激だけでいってしまいそうになり 思わず腰に力が入る。みっともない。でも気持ちが良くてどうにもならない。僕は乳首が潰れるほど指に力を入れてしまう。

 僕の上の彼女が腰を前後に動かし始める。目の前で白い胸が揺れる。これに叶うものはない。僕は自分の乳首から手を離し彼女の胸を掴む。

(柔らかい……)

 優しいしなくちゃ。そう思っても思わず両手に力が入ってしまう。

 

 彼女は僕の肩に容赦なく爪を立てながらまた到達しそうな声をあげる。僕は我慢した。行かないように頑張る。そして彼女が何度でも召され続けるよう腰を突き上げる。

「もうダメ……」

 彼女の爪が僕の肩に更に深く食い込む。

「冬二君……ねぇ……あぁっ!」

 彼女の次の波に飲み込まれるように 僕は思い切り噴射した。全てを出し切るよう股間を何度も彼女に押し付ける。

 僕の腰の力が抜けると覆い被さるように彼女が倒れ込んでくる。


 


 しばらくして やわらかくなったペニスは彼女の中からぬるっと勝手に滑り出た。同時に僕からでた3回分の精液と彼女の潤いが混ざり合った白く濃度のある液体がたっぷりと流れ出した。それは2人の股間だけでなく僕のお尻の下やシーツまで酷く汚した。

 

 召され続けた正体のない彼女そっと下ろして横に寝かせる。乱れた前髪を直して額にそっと口付ける。

「冬二君 大好き……」

 彼女が呟く。

「僕も 彩絵さんが好きでどうしようもないです……」

 言いながら僕の胸の奥がジンと熱くなる。僕は本当に彼女が好きでたまらない。

 裸の彼女にそっとタオルケットをかける。


 僕の乳首は腫れて一回り大きくなりヒリヒリする。肩から胸にかけて血の滲んだ引っ掻き傷だらけだ。首にはキスマークもありそうだ。

(どうしよう 明日の撮影。首はやばいな……)

 少しの間考える。でも結局まあいいやと思い 僕は彼女の横に寝転んだ。

 だってこれは大好きな彼女の愛の証だから。


 もう僕は彼女なしでは生きていけない。



 僕のペニスと彼女の膣はきっと大きさが同じだ。初めてSEXした時 こんなことがあるのかえらく感動した。

そして絶頂を迎える寸前 それは更にジグソーパズルのピースのように隙間なく密着し 僕の先端はとても柔らかい部分に到達する。

 シンデレラとガラスの靴のように 僕たちはどうしても出会う運命だったんだ。


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ネコの帰宅 入 ちる子 @tiruko

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