第9話 超人になった少年

 溺れていたのを急に引き揚げられたような、そんな唐突な目覚めだった。としおは覚醒してから、自分の意識がある時にする呼吸の仕方を思い出すのに少し時間がかかっているようだ。

「目が覚めたか」

ディアボロスが仰向けのとしおを、歪んだ笑みで覗き込んでいる。

 意識を取り戻したとしおは、見覚えのない奇妙な雰囲気の少女を見て、また自分の感覚を疑い始めた。

「——何、今度は。これも、夢……?」

「残念ながら、ここ最近経験した、お前が夢だと思い込みたい事柄は全て、紛れもない事実じゃ」

ディアボロスは愉しげににやけている。としおは見知らぬ、しかもどう見ても歳下の少女に見透かしたような態度を取られた上で、一番言われたくなかったことを言われたのが心底気に食わなかった。

 としおは半身を起こした。辺りを見回すと、先ほどまでとしおがフリルたちと居たどこか分からない狭い部屋ではなかった。

 今度は同じくどこかは分からないが、雲の無い空と広大な青々とした草原が視界を上下に二等分して広がっており、としおはその真ん中で横たわって眠っていたのだ。としおはディアボロスを怪訝そうに睨んだ。

「いきなり、何だよ。お前……そもそも、誰だよ」

「妾の名はディアボロス。お前ら人間の、生涯の友であり守護者でもある悪魔の端くれ。しかも、とっても偉い!」

ディアボロスは声の質こそ少女のそれだが、声に纏わりついている高慢な雰囲気と、頭から伸びる物々しい一対の角が、彼女の話し方に独特の凄みを醸し出している。

「また悪魔って……いい加減にしてくれよ。もうお前らみたいなのと関わるの、ごめんなんだよ!」

呆れ返った顔で、としおはディアボロスの自己紹介を鼻で笑った後、俯いた。

「ほほ。口の利き方に気をつけろ。妾はお前の通っている学園の理事長でもあるんだぞ」

ディアボロスは怒るどころか、ますます口角を曲げてとしおの顔を覗き込んだ。彼女の瞳は色褪せた血のような色をしている。唐突に目の前の奇妙な自身を悪魔と語る少女が、自身の学校の理事長を名乗り出すものだから、としおは呆れて「嘘ならもっとましな嘘をつけよ。偉い悪魔なら、と悪態をついた。

「まあ、この小僧には立場の違いをおいおい分からせてやるとして……おい、お前も起きろ。いつまで寝ている」

ディアボロスは余裕の笑みを崩さなかったが、自身の背後を振り返って、相変わらず悪趣味なマスクをつけているようにしか見えない、その顔に薄笑いを浮かべたまま横たわっているフリルの方を向くと、不機嫌そうに言った。

 フリルは呼びかけられても目を覚まさない。無論、彼の顔を構成している一対の目と口に当たる部分は微塵も動くことはないので、フリルが眠っているかどうかは、他者の判断に委ねられる。

「起きろ」

ディアボロスはフリルの横腹を軽く蹴飛ばした。

「ぐあっ!」

フリルが呻き声を漏らしながら飛び起きた。

「なんであのフリルの人と、カブト——キーファもいるんですか。ここ、どこなんですか。何でもいいけど、早くここから帰してよ」

としおはこの瞬間までフリルとキーファが居たのに気が付いていなかったようだ。無差別な憎悪の灯った眼差しで、としおはディアボロスを再び睨んだ。ディアボロスは邪悪な笑みをやめない。

「帰して! お前はいつまで与えられるのを待っているつもりだ? 自分の力で脱出しろ。そこにいるフリル頭と一緒にな。楽しみにしているぞ」

ディアボロスはフリルを指差して言い終えると、身の毛をよだたさせる目玉の模様がある羽を広げて、としおの反駁を待つことなく、怪しい清々しさを孕んだ空へと飛び上がってしまった。

「どういうことだよ、どうやったら帰れるんだよ。やっぱり、お前がここに連れてきたんだな!」

としおは声を荒げて、遥か上から見下ろしているディアボロスに怒りをむき出しにした。フリルは地団駄を踏むとしおを見ながら、ため息をついている。

「やれやれ、あんなに怒ってたら体力保たないだろ、普通」

「フリル、気をつけて。ここ多分——」

フリルの肩に乗っていたキーファがフリルに何か言いかけた途端、ディアボロスが割り込んだ。

「おいカブトムシ。お前もこちらへ来い。手助けしたら、そこの二人の小僧諸共、妾が皆殺しにするぞ」

ディアボロスは紅い瞳でキーファを見下ろしながら、人差し指を曲げてこちらに来い、と指図している。キーファは何か言いたげだったが、この場においてディアボロスが絶対的な主導権を握っているのを理解している彼は、大人しく指示に従うほかなかった。

「頼んだよ」

「ああ」

キーファはフリルの返事を聞いたのち、すっかり拗ねて座り込んでいるとしおを一瞥してから、ディアボロスの方へと羽を広げて飛んでいった。

 フリルは、座り込んで生えている草を、何をするでもなく指でいじっているとしおの肩を叩いた。

「ムカつく気持ちはわかるけど、今だけは協力してくれよ。ここから出るためだ」

「——嫌です。協力ったって、そもそも何も僕に、できることありませんし。出口が見つかったら教えてください」

としおはフリルの方を振り向きもしなかった。中学生になって間もない少年の心は、死の淵に立った体験と、突如告げられた、自身の人生の根幹を揺るがすような理解の範疇を超えた真実、度重なる理不尽に疲弊しきっているのだ。フリルも重々それを理解していたので、心苦しかった。

「ここの出口は、魔法を使わないと見つけられないかもしれない。俺がやり方を教えるから、手伝ってくれ。お前も魔法を使えるはずなんだ」

としおは、歯を食いしばって立ち上がり、怒りで額がちぎれそうになるほど歪んでいる顔をフリルの薄笑いに向けた。

「——そんなもの、使えてたまるかって言ってんだよ! 見たくないものが見えて、いらない力を授かって! ふざけんな!」

としおはフリルを突き飛ばした。フリルは薄笑いを崩すことはなかったが、声を荒げてとしおの肩を掴んだ。

「馬鹿! こんな時に仲間割れなんてしてる場合じゃないだろ、頼む。パプリカ野郎と戦った時、ちょっと怪我して今、本調子が出せないかもしれないんだ。手伝ってくれ」

「うるさい……お前も化け物だろ! そんなのの仲間になんか、なった覚えないんだよ!」

としおが怒りに任せて放った言葉のどこかの部分が、としおの思っている以上に、フリルの胸を深く鋭く突き刺したらしい。フリルの顔がどことなく曇ったように見え、フリルはいきなり脱力したようにとしおの肩を離して、それきり話さなくなった。

 十秒ほど、誰も話さないまま時間が過ぎた。無限に広がっている青空と草原だけが穏やかに風に揺らいでいる。ディアボロスは草原の奥の方を眺めながら、わざとらしく大声で呟いた。

「おー! 来た来た」

キーファが何かに気付いたのか、フリルととしおに警告した。

「二人とも! 逃げて!」

穏やかな草原の向こうから、おぞましい何かが来る。ディアボロスの独り言とキーファの注意、また座り込んでいたとしおが一瞬感じた不吉な気配で思わず立ち上がる頃には、もう遅かった。

「——!」

人の声、にしか聞こえないが、異様な音だった。

「ま ま ま まままままままままままま」

姿を表した、形容し難い容姿の怪物。鼠色の毛むくじゃらの体はずんぐりとした果実のような丸みを帯びていて、例えるなら猪のようだ。前足は猪のそれと同じで、後ろの脚は取ってつけたように生身の、毛のない人間の脚が生えている。前脚が後ろの脚に比べて遥かに短いため、体が前に傾いてしまっている。大きさは目測で五メートルほどで、明らかに均衡の取れていない体なのに、恐ろしく俊敏である。血を抜かれて干物にされたような、とにかく水気のない干からびた人間の顔が、面のようにその体に張り付いていた。

 としおは、自身がまだ悪い夢から醒めていないことを悟った。怪物は鳴き声を発しながらこちらへ高速で、文字通り草の根を分けて走ってくる。あれは間違いなくパプリカ頭と同じ、聖隷の一種である。あの速さ、あの身体の大きさで突進されれば、自動車に轢かれるのと遜色ない衝撃に襲われるだろうことは明らかだった。

「としお!」

フリルが叫ぶのを無視して、としおは怪物を前に何処を目指すとも考えず、一目散に、終わりの見えない広大な草原を走り始めた。

「くそっ、仕方ない」

フリルは小さくなっていくとしおの背中を見て諦めたように呟くと、こちらに向かってくる聖隷に向き直った。刹那、フリルの身体が光に包まれる。それが弾けてまたフリルが輪郭を顕にする頃には、フリルはその背に、パプリカ頭と対峙した時と同様に、禍々しい翼を生やしていた。さらに、彼は数秒前に着ていた制服とは全く違う格好をしている。

 変身という概念が、人類の中には存在している。基本的に神や妖精のみが為せる所業として、一般にはあり得ないことである、想像の中でしか起こり得ないことであると、としお達普通の人間は認識している。しかし、この瞬間、フリルは確実に変身した。

「俺が相手だ」

宣戦布告をするフリルの手の周りに冷気が立ち込めて、彼の手には霜が降りる。気づけば、彼の手には氷の剣が握られていた。

 しかし、人面猪の聖隷はフリルと対決することを拒んだ。聖隷はフリルの間合いに入る前に、気色の悪い脚を動かすのをやめて、草原を削りながら急停止すると、そのまま後脚を折りたたんで、バッタのように飛び上がった。

「くそ、狙いはあっちか」

フリルが気付く頃には、聖隷はフリルの頭上を通り越して着地し、無様に走っているとしおの方を目掛けて走り始めていた。フリルも必死で聖隷を追いかける。

「はっ……はっ……!」

後ろを振り返るたびに、聖隷の気色の悪い顔が近づいてくるのがわかる。脚がもつれて転びそうになる。息があがってきた。汗が伝う。懸命に逃げたが、としおはもう限界だった。

「まま ままままま まーま まま まま」

うわごとのような不気味な声が近づいてくる。草が踏み潰される音だけが聞こえる。人面猪の聖隷が、としおに追いつかんとしたその時だった。

「ぐっ……」

としおが振り返ると、いつの間にか背後にフリルが立っていて、聖隷の顔を氷の剣で正面から串刺しにして真正面から押さえつけ、その動きを食い止めていた。フリルの腕は震えている。聖隷の力が強すぎるのだ。としおはフリルがどうせこの聖隷を仕留めるだろうから、今は逃げておけばいい、と考え、また逃げ出そうとした。しかし、その浅はかな考えはすぐに打ち砕かれた。

「ああああああ!」

フリルの白いシャツの右側に、血が滲み始めている。としおはつい先ほどのフリルの言葉を思い出した。

「パプリカ野郎と戦った時、ちょっと怪我して今、本調子が出せないかもしれないんだ」

フリルの肩がもぎ取れるのではないかと不安になる程、血が噴き出している。としおは逃げることもできず、目の前で身を挺して、痛みに声をあげながら自身を庇うフリルの姿をじっと見ていた。

 そもそも、フリルが怪我をしたのも、自分を助けるためである、としおは今まで大切なことを見落としていたことにようやく気付き始めた。フリルが少しずつ押され始めている。

「まーーーーーーーーー」

聖隷は痺れを切らしたように、また不気味な鳴き声をあげた。聖隷が身震いしたかと思うと、次の瞬間その鼠色の毛が何十倍にも伸びた。その毛は一本一本がヤマアラシのそれのように逆立って、無数の針のように硬直し、そして——。

「フリル!」

上空で見ているキーファが叫ぶ頃には、千本の針となった聖隷の毛が、フリルの体を串刺しにしていた。フリルは痛みに身悶える暇すら与えられず、身体中から赤い血を撒き散らしてその場に倒れた。いつの間にかフリルは変身する前の、制服の姿に戻っている。

 としおは目の前の光景に息を詰まらせた。ついこの間味わった死ぬ間際の、冷たく体が終わっていく感覚が巡る。今頃フリルも同じような気持ちなのだろうか。聖隷が、こちらを向いた。

「ディアボロス! もういいだろ、やめにしよう!」

キーファはディアボロスに憤りを隠さなかった。友が死のうとしている今、上で黙って見ているのが彼には耐えられなかったのだ。キーファがとしおとフリルの元へ向かおうとすると、ディアボロスはキーファの目の前を手で遮って制止した。

「手助けすれば皆殺しと言っただろう。限界状況からの超克こそ、王道のストーリーの醍醐味であろう? 見ておれ。これが妾の教育方針じゃ。妾から言わせれば、お前らは普段からフリルに甘すぎる」

ディアボロスは草原にフリルの血が滲んでいくのを満足げに見下ろしている。キーファは黙って、そんな彼女の歪んだ笑みを眺めていた。

 としおは、こちらを見ている聖隷と、横たわるフリルとを交互に見つめる事しか出来なかった。

「はぁ……はぁ……」

息が荒くなる。命の恩人は、一日のうちに二度も命を救ってくれた。しかも、何度も罵った相手である自分を。どうすれば良いのか、全くわからない。ただ、誰の助けももう望めない以上、としおは自身がこの状況をどうにかして打開する以外に道がないことを悟った。

 聖隷がゆっくりこちらに近づいてくる。もう逃げる能力すらないと判断されたのだろう。この聖隷は人の顔を持っているが、目はくり抜かれたように真っ黒だ。

 どうする。どうしよう。もう駄目だ。こういう時、いつも決まってとしおの頭の中にはある人物が浮かぶのだ。

「最後に決めるのは自分だ」

自分を絶海の孤島に縛りつけながら、働く様子もなく適当に放蕩しているようにしか見えなかった父が、ある日言ってきた言葉だった。こういう時にだけ頭の中に現れて説教していくのはずるいと思う。聖隷が迫ってくる一瞬に、としおの頭にはあらゆる思考が浮かんだ。

 そういえば、まだ父を責めていない。聞きたいことが山ほどある。としおの中で、ある一つの念が浮かび上がった。父がまた、としおの頭の中で笑ったような気がする。

「——決めるのは、自分」

今は憎くて仕方のない父からの言葉、思い出したのには理由があるのだろう。しかし、人面猪の聖隷は考える暇すら与えてくれなかった。不気味な聖隷の顔がもうすぐそこまで迫っている。時間がない。としおは両手を握った自分が今ここで死ねば、フリルのかけた命も無駄になる。現実的に考えて、死を受け入れるほかない現状を変えるには、超現実のような、人智を超えた力が必要である。自分はネフィリムであると、魔法が使える人間なのだとさっき伝えられた。それが本当ならば。

「おい、始まるぞ」

ディアボロスがとしおの方を指差した瞬間、としおの体が、先ほどフリルが変身した時と同じ光に包まれた。としお自身は、今何が自分の身に起こったのかまるで理解できていない。ただ、胸の奥から無尽蔵に溢れ出る、何か勢いのあるエネルギーを感じていた。

 としおは、遂に変身を遂げた。気づくと、今まで着ていたはずのおろし立ての制服とは全く違う服装になっている。

「ヒーローみたい……なんか、恥ずいな——っと、危ない」

としおは聖隷の突進を、軽やかに躱した。先ほどより明らかに体が軽い。目で追いきれなかった聖隷の動きが、今は処理しきることができる。勢い余って駆けて行ってしまいそうになった聖隷は、草をまた踏み潰してカーブすると、またとしお目掛けて弾丸のようにやってくる。

「——!」

としおはそれを軽くいなした。としおは

「とにかく、今は倒れているフリルが巻き込まれないよう、距離を置くべき」

と考えて、巧みに聖隷を挑発して、フリルの倒れている箇所からだいぶ離れることに成功した。

「あの小僧、やるではないか。ただのヘタレではないということだな」 

その様子を神にでもなったつもりで眺めるディアボロスは、としおの機転に目を見張ってまた笑った。

 聖隷の攻撃をかわし続けているうちに、としおは考えた。

「こいつを倒すにはどうしたらいい。変身ができたんなら、フリルのように武器を出すことができるかもしれない」

としおはまた聖隷の突進を避けて、すぐその後に、頭に向かって念じ始めた。武器が欲しい。戦うための力が欲しい。その願いはすぐに、叶った。

 としおは、掌がじんわり熱くなるのを感じた。聖隷が立ち上がって体勢をまた立て直す頃には、としおの手にはとしお自身の背丈よりも大きな武器を手にしていた。

 その形状を見て、ディアボロスとキーファ、何よりとしお自身が絶句した。

「なんじゃ、あれは……」

としおの手には、男性の持っている急所の、竿の部分にしか見えない、不思議というよりは理解不能な形状の、銀色のメイスが握られている。

「なんだ、これ……なんだよ!」

としおは自身の手が握る、男根に似た、使い方もよくわからない奇妙奇天烈な武器を見て、悔しそうに叫んだ。しかし、文句を言っている暇すら彼には無い。聖隷がまたこちらへ向かってくる。

「こんなの、どうすんだよ……」

としおは手に持っている武器の使い方に見当がつかず、それを眺めながらため息をついた。

「あ、なんだこれ……引き金?」

としおは自身の武器に、銃の引き金と同じような構造のものがあることに気づいた。

「とりあえず、撃ってみるか……」

武器をバズーカ砲の容量で肩に担ぎ、迫ってくる聖隷の方に武器の先端を向けて、引き金に手をかける。構えてみると、重さはほとんどない。この武器は金属でできていない。また聖隷の顔が近づいてくる。としおは引き金を躊躇わずに引いた。

 瞬間、武器の先端のその先の虚空に、何重もの複雑な紋様の光が浮かび上がり、射出された弾が全ての魔法陣の間を通っていった。その弾は——。

「びゅるっ」

そんな擬音が一番似合うだろう。としおは武器から射出された何かを見て、居た堪れないどころか混乱を隠しきれなくなった。としおの武器が発射したのは、白い半透明の、粘り気の強い謎の液体だったのだ。流石のディアボロスとキーファも、愕然として言葉が出なかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る