第14話 エラー修復中

 得意先に行って会社に戻る途中、夕日の差す河川敷を歩く楓花。少年野球の熱中する声を聞きながら一人物思いに耽る。(アンニュイ)


「へいへーい!ピッチャーびびってんよー!」

「エラーだしてんじゃねーよ!」(口の悪い子達ね)


 私のことかと少年達に詰め寄りそうになる・・・。

 びびってる。エラー出してる。。ああっ!(要領の悪い子ね)


 なにしろ彼女が可愛い。


 「金曜日に普通に仕事して帰ろうとしたら片思いの後輩に口説かれる世界に転生していました。。」


 うん、しっくりくる。


「転生したのに1つもチートをもらえずにポンコツのまま彼女と付き合うことになりました。悪役令嬢でも勇者でもない会社員レベル1と恋愛初心者レベル0・・・。」


 うん。ちょーしっくりくる。


「あーあ。漫画家になろうかなぁ・・・。」(なれないから。)


 ていうか。悪いことなど1つも起きていない。


 はっ!悪いこと起きてないっ!(アホの子)


 なぜ悩んでいるのだ?このまま私たちは幸せにいちゃいちゃし続けるだけじゃないか。あ、そうか。自分がポンコツ過ぎてって話だった。


 なぜか知らんけど、この短期間で体の繋がりは十分持ったと思う。(貴方が襲ったから)


 昨日の回想


友梨「楓花さん・・・そこ、、好き・・・あ♡」

「あ、待って・・・今触ったら・・・」

「次、楓花さんの番ですよ♡ ふふ、かわいい・・・」


 あぁああああああぁあっぁぁぁぁっ!!!!!(少年野球怯えるザワザワ)


 大好きっっっっっっっき・・・き・・・き・・・・ぃ・・・(コダマ)


 も、(ハァハァ)もう、なんでも良いからこの幸せを味わおう。。(なんくるない精神)


 あと、もっと体以外にも繋がれるように努力しよう・・・。仕事帰りに食事しながらお互いのことを話したり、、寝る前に電話したり・・・。



 会社に戻る。


友梨「あ、先輩。おかえりなさい。」


楓花「う、うん。ただいま。」


友梨「今日はどうしますか?」コソッ


楓花「あ、ちょっと落ち着いたほうが良いわよね・・・今日はお互いの家に帰りましょう?」コソッ


友梨「ふふ、先輩、落ち着いてなかったんですか?でも付き合いたてなんてそんなもんじゃありませんか?」


楓花「え、ええ・・?」


友梨「今日は楓花さんの家に行きます♡」


楓花「う、うん♡」(チョロい)



 こうして、金曜日から次の金曜日まで二人はほぼ一緒に居たのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る