第12話 素敵残念
私の3つ上の先輩。楓花先輩。
キレッキレに仕事が出来て、すらっと背が高くてキリッとした真面目な顔が素敵で、スーツがかっこ良くて、笑ってこっちをみると可愛くて。頼ると絶対守ってくれて。そんな先輩が・・・先輩が・・・
チュンチュン・・・(鳥の鳴き声)
二人は朝チュン♡(三日三晩)(偉業)
「・・・あ、おはよ。」
「あ。おはようございます・・・。」
先輩の家。3日目の朝。
先輩のとなり、ベッドで目が覚めるとすぐに見えたのはすでに目を覚ましてこちらを見ていた先輩の、、すっごい愛に満ちた微笑み顔だった。(うっとりさん)
うーん、嬉しいの。でも面食らっちゃうほうが勝つのよね、、だってこれ。すごい好きでしょ?私のこと・・・
そうこう考えていると、嬉しくてたまらないような顔をした楓花が、友梨の頬を片手で優しく触ると、そっとキスをして、
「かわいい・・・」
とか言っちゃって抱きしめられている私。ほらね、すっごい好きじゃん。
これって、前から好きじゃなかったらこんなにならなくない?
(いじわるしたくなっちゃうな。)
「先輩だって、かわいいですよ?昨日の夜だってかわいかったです。」
「!!? あっ、、ああぅ、、そ、そういうこと言わないで・・・。」
布団に潜る楓花。まるで初心な高校生。
「うふふ。かわいいです、先輩。」
なんて言ってみたけど、これこのままずっと続くのかなぁ、、
いや、これはこれでS心が煽られて悪くないよ?だけど、キリッとした先輩が消えちゃうのも、、なんだかなぁ、、複雑。。
☆
あれこれ支度して、二人で通勤した。付き合い始めて初めての会社、そして通勤。私は金曜からほぼ先輩の家に居た。正直休んだ気がしない。今日は家に帰ろう。。
しかし、会社に着くと、楓花は態度を一変させた。
「おはようございます!」(キリ。)
「あ、君。打ち合わせするから来てくれる?」(キラキラ)
「あ、課長。それ私が担当なので大丈夫です。」(私失敗しないので。)
そんな感じで、なんならいつもより輝いている。
「お、おお。なんか今日は頼もしいね!」(充実)
なんて課長。周りの社員は、
「なんか楓花さん、場を統べる人って感じで今日かっこ良くない?」(恋愛は滑りまくり)
それを見た友梨はギャップ萌えとギャップ驚愕を半々で感じていた。ん?
「あ、先輩。一枚資料落ちましたよ?」
近寄って、楓花がひらりと落とした資料を拾って差し出す友梨。
「はわっ!!////」
「あ、あありがとう、、友梨ちゃ、友梨、むり。友梨ちゃん。///」(呼び捨て失敗)
んー。私にはキリッと出来ないわけね。
それはそれで、いっか。うーん・・・
まぁ、S欲は満たされる♡
先輩に近づいて、私は不意打ちで耳元に話しかけた。
「・・・先輩?そんなだと、バレちゃいますよ?♡」
ニコ。(光ぴか)
あーあ。真っ赤になっちゃった、先輩♡
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