第10話 ダメ。いやダメじゃない?

 前回のあらすじ


 女同士は初めてのはずの先輩が床上手だった。


 ☆


友梨(やっばい・・・まだ目がチカチカしてる・・・。)


 なんかもう、すごいことになったと友梨はむしろ怯えに似た驚きを抱きながら、ベッドにうつ伏せになって果てていた。


(え、え? なんで?)

(女性と付き合ったことないんだよね?あと、なんで先輩から?)

(ていうか、シてる最中も今も、先輩喋んない。。なに考えてるの?ホントわかんなすぎて・・・。)


 その時、楓花はすることだけしてそっぽを向いて寝ていた。←相当ひどい。

 しかし、内心はもっとひどい荒れようだった。



楓花(な、なんてことをしてしまったんだろう。。)


(冷静になって考えて見ると、言い訳がなにも思いつかない・・・。)


 激しく後悔していた。煩悩だけで動いていただけだから。


(え、え、このまま寝るとかまずいよね?なにかっ!なにか言わないと!)


 しかし、口火を切ったのは友梨だった。へたれ。


友梨「あ、あの、、先輩?」


楓花「な、なに?」


友梨「い、いえ。その、なんか、、どうして?」


 絶望的に言い訳が見つからないまま楓花は答える。


楓花「あ、、、。ど、どうだった?」


友梨「え?あ、その。とても、良かったです。。」


楓花「か、体の相性は・・・良いってこと?」


 そんなことを聞く予定ではなかった。


友梨「は、はい。あ!でも、先輩は・・・違うかも知れませんが、、。」


楓花「え。」


 うそ。答え方わらかない。するのもされるのも最高でしたって言うべき、いや否。


楓花「あの、、すごく可愛かった・・・と思う、います。」


 ああああああああああああ!!!(パニック)


友梨(なんでか答えてくれない・・・。どうしよ。。)


「あ、あのぅ??先輩、もしかして私のこと結構真剣に考えてくれてたりします?」


楓花「えええええ!!?」


友梨「あ、ごめんなさい。で、でもそう思うくらいにさっきは、、」


楓花「言わないでぇぇぇ!(拷問)」


友梨「先輩。なにがダメですか?あとなにが納得できれば先輩は私と付き合ってくれますか?」


 楓花がちらっと友梨の方を向く。すると、友梨の表情は予想外に曇っていたので楓花は慌てた。


楓花「つ、付き合いましょうか。」


友梨「え、ええ?」


楓花「ええ?なに言った私!」


友梨「せ、せんぱい、、しちゃったからとか同情でとか、そう言うので付き合ってもらうのは私が悲しいです。。」


楓花「ちがうっ。」


友梨「じゃ、じゃあ、好きなんですか?少しでも私がいいって思うから?」


楓花「いや、、、あのでも、ダメって言うかなんていうか、、」鬼へたれ


 とその時。楓花は気づいた。


「あれ? なにがダメなんだっけ?」


友梨「へ?」


楓花「ちょっと待って?なにがダメなんだっけ?」


 楓花は思った。ずっとかわいいと思っていた。好きだけど気持ちを伝える気のない片思いが両思いだとわかった。そしてすることもした。そして最高でしたありがとうございます!!や、そうじゃなくて、、、


 後輩だからとか、会社とか、女同士とか、、あれ?


 もういいのか?


 え!もういいのかっ!!!



楓花「好きよ。おねがい。私の彼女になって。」


友梨「ええええええ?」


「みゃ、脈絡がちょっとわからなすぎますっ!」


楓花「そ、そうよね。」


「あ、でも、本当に好きみたいというか、付き合いたいというか、貴方が好き。」


友梨「ほ、本気で言ってます?」


楓花「う、うん。お、お付き合いするでいいわよね?」


友梨「あ、え?う、うーん?」


楓花「うそっ!フラれるの私!?(パニック)」


友梨「あ、え?(パニック)」


「私がフラれないんですね、、って思って。。」


楓花「好きって、、言ったじゃない・・・。」


友梨「え、急にかわいい。」


「じゃあ、今日から恋人ってことで、よろしくお願いします。楓花さん。」


 あまりの喜びに楓花はまたそっぽを向いて顔を隠してしまった。


友梨「え、ええ。。ここはキスするとか・・・ハグとか・・・」


楓花(きゃーーーーーー!付き合えたーーーーーーー!!!)



二人の心の声


((これから、、どうしたらいいのか、わからない。))









 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る