第6話 抱いて抱かないで抱いて!

(あああああ!大変だ。友梨ちゃんに抱きしめられてる!!)


 楓花はパニクった。


「あ、あ、あっ、ちょっと、ムリっ、、あっ!す、好き!」


 もう好きって声に出してしまった上に、がっちりと下から両手で友梨をホールドしてしがみついていた楓花。


「え、今、好きって言いました?(びっくり)」


「はぎゃっ!?違う!す、す、すし、、すめし、、す、スキンシップ!スキンシップって言ったのよ!状況を言葉にしてみたのよ!」


「すしはどこから?」


「スキンシップ!大事よね!スキンシップは!」

「すしは明日のお昼に出前を取りましょう!」


「あ、はい。??」

「先輩、こんなときにご飯のこと考えてるなんて、、私はこんなにドキドキしてるのに・・・。」


「私!カナダにホームステイしてたのよ!だからこのくらいのスキンシップはいつも通りなのよ!」


(え。私もイギリス留学してたけど、友達でこれはしないと思う。。)


「は、はぁ。そこまで言うなら、じゃあちょっと調子に乗っちゃいますよ?」


 そう言って、友梨は楓花の顔の横に自分の顔を近づけて・・・


 かぷ。はむはむ。


 楓花の耳に攻撃を仕掛けた。


「はぁぁぁんっ!あ!」

(素直に悶えてしまった!まずいっ!耳すごいっ!)


 大きな反応に驚く友梨。


「き、気持ちよかったです、か?続けて良いですか?」


「え!!!!(歓喜)」


 答えを待たずに友梨は唇を楓花の耳からだんだんと下へ這わせていった。そして首筋で止めると、舌をちょこっと出して、ペロッと舐めてみる。


「っっっうあ!!!あんっ!!(歓喜)」


 友梨はこのまま抱けると確信を持った。そしてその時、


「わかったわ!このまま抱きなさい!」


「え?」

「え?」


 あ!自分でもなんかすごいこと言ったの気づいた!と楓花はマジ焦った。


「お、おおおお大人だものっ。体の相性だって付き合いに大事なことよ!確かめるべきだわ。私は別に良いわよ!」


「え、でも先輩、、良いんですか?そこまで言われたら私、引けませんよ?」


「TRY!TOMORROW!TOLTAL!よ!」


「それ、、会社の社訓じゃないですか・・・。」



 もう全く意味がわからないけど、とりあえず抱けるみたいなので友梨は楓花を抱いた。




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