第2話 新しい世界

ステンドグラスのような窓に夕日が差し込み、幻想的な色合いになっている教会で、一人の女性が祈っていた。


「あぁ、神よ、どうすれば王国は平穏になるのですか?」


そう言ってからうつむいて、


「はぁ、本当にどうすればいいの?」


と小声で言った。そして彼女が祈りを終えると、独り言を呟きながら教会を出た。そして、数分か歩くと、


「えっ、誰か倒れてる……」


そこには男性が倒れていた。格好はこの中世のような世界と比べ、近代的だった。しかし、それを知らない彼女は、珍しい格好しているとしか思わなかった。


「だ、大丈夫ですか?」


2,3秒の沈黙の後、


「な、何か食べ物を……」


と男は言ったので、彼女は教会に戻り、ちょうど貧困の人たちに食料を配っていたのでパンを貰い、また戻ってきた。


「どうぞ」


彼女がそう言い、パンを男に渡そうとすると、男が最後の力を使い起き上がった。そしてパンを貰うと、食べた。しばらくすると、男はパンを食べ終え、彼女に話しかけたが、


「済まないな。迷惑をかけてしm……」


バタリ、とまた倒れてしまった。食べたものがすぐエネルギーになるはずがないので当然……と言うよりは、疲労である。


「ど、どうすれば……」


彼女は混乱し、男を引きずり、近くの診療所に運んだのだった。









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レーニンの異世界革命記 日本人民共和国 @ATX2022

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