第5話
少年は、仕方なしに、十六ともなれば、なんとなく下ネタである事は周りの反応でわかってきたけれど。仕方ない。ほんとうに仕方ない。
せふれに電話をかけ、ようとして。
焦って、怖くて、夜も怖くて、読書にも集中できなくて。
自分が何時に寝て良いのかよくわからなくて。
この部屋の防犯も何もかも信用ならなくて。
やはり、電話した。
しかし、すぐに切った。どうか気になって、本人の都合のいい時に掛け直してくれますように。
拝啓、ぼくのだいじなせふれ。
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