第2話

 昼間は怖くない。

 普通に暗い部屋の電気をつけ、布団の感触を確かめたり、スマートフォンを充電したり、朝食だってしっかりとる。歯磨きもだ。

 だっていうのに。

 夜になった途端にこわいのだ。

 Wi-Fiだって繋がっている。TVerもNetflixも見放題。唯一テレビとデッキがない。それでも。

 もう、建物の外壁塗装の弟子としてしっかり働いている。ペンキだらけの作業服の分だけ、先輩に。

「のろま!ぼけ!」

と言われた思い出がペイントされているようで。

 会社でしっかり着替える。

 ほかのところはどうなのだろう。

 帰宅して洗うんだろうか?

 セフレからLINEメッセージが届いている。みなければいけないのか。そもそも、セフレと言っても、そう名付けただけでいやらしい事、いけない事はしたことがない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る