第7話

美術部の部室を後にした後、令菜と唯は廊下を歩いていた。



「あのね、唯。美術部ってすごく楽しい部活だったよね。」



「そうだね、私もすごく楽しかったよ。何よりも部長さんがすごく優しくて、教え方も分かりやすかったし。」



「あの時間があっという間に過ぎたよね。」



その時、令菜のお腹が「ぐぅ~」と鳴った。



「あはは、令菜、お腹が鳴ったよ。お腹空いてるの?」



令菜は顔を赤くした。



「実は、食いしん坊の令菜のためにケーキがあるんだ~。よかったらこれから寮の部屋で食べない?」と唯が誘う。



「食べるのが好きなだけで、食いしん坊って言わないでよ~」



そして、令菜は笑みをこぼしながら



「うん!ケーキ食べたい!」と答える。






二人は教室に戻り、荷物を片付けて、寮の前に着くと



「令菜、私はA棟の201号室よ。来るの楽しみにしてるね」と笑顔を見せる



令菜もにっこりと微笑みながら



「私はB棟の305号室だよ。またね、唯!」



二人は笑い合いながら、それぞれの部屋へ戻る



唯は部屋に戻る途中、ふと令菜との会話を思い出した。



「令菜って、やっぱり甘いものが好きなんだね。次はケーキじゃなくて、和菓子でも買ってみようかな」と思いながら、唯は自分の部屋に戻った。

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