ラスト一個ってのは俺の特別なんだ

 バーで男女が二人、俺は酒を片手に愚痴の聞き役だ。

「誰が売れ残りよ」

 こいつは会社の同期の女。男運がない。

「私も甘い恋がしたい」

 シェアしてる酒のつまみはキャラメリゼのアーモンド。残り一粒。

「残りはやるから、こっちは俺がもらっていいか?」

 気が利く店主は退散した。

 本命は俺の手に。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

140字短編集・恋愛系 藤崎 柚葉 @yuzuha_huzisaki

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ