あの子もこんなに寂しい思いをしていたのね

「もういい! 私、帰る!!」


 小学生の頃、自分に都合の悪い事が起きると必ずそう言って集団から抜け出す子がいた。当時、私は子どもながらに呆れてその様子を見ていた。


「もういいよ! 帰るから!!」


 大人になってから、まさか自分がそれを言う事になるとはね。

 浮気した彼は私を追いかけて来なかった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る