幸も不幸も紙一重

 善と悪は表裏一体だ。

 僕は君を責めるつもりは毛頭ない。


「これは愛情のあかしで、あなたの為なの。蜜を吸って」


 君は僕に密の花を渡す。花に毒があるとも知らずに。


「これは君の為だ。今すぐ花を捨てるんだ。それが僕の愛だよ」


 僕は花に棘や毒がある事も知っている。  

 愛の罠で罪の花が咲く前に、どうか。

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