作戦立てちゃった!!
「ものの二秒で話終わった」
「な、なんと……! 好きな人の制服にこぼしちゃうって、ショックですね……!!」
「こんなやつに優しくしなくていいのよこっちー」
ハイ。こっちーにDP10000000000ポイント追加です。ツネヨはDPマイナスするかんな!! 1ポイントくらい!!!! 良いのか!?!?
も~~~~~ホントショック。マジでショック!! きっかけはささいなことだったんだけどね。こけたんだよぉぉその時アタシを受け止めてくれた天空くんはめ~~~~っちゃかっこよかったんだけどさぁ。天空くんのブレザーにいちごみるくの中身とアタシのミルク出すとこが当たっちゃったってワケ。事故です!! notセクハラ!!!!
「はぁ。で、天空くんに怒られたん?」
「怒られてないぃぃぃぃ優しくされたぁぁぁぁぁ」
「あぁ、もっとつらいやつ……!!」
こっちーがアタシに同情しすぎてもう涙ぐみそうな勢いだ。ウソでしょこっちー。共感世界ランキング一位も獲得しているというのか????
とにかく。今日はそれで落ち込んでるってワ・ケ。天空くんは許してくれたけどさぁ。このまんまじゃアタシ、印象が「いちごみるく零した女」じゃん。妖怪・いちごみるく零した女。もうそれになろうかな。夜な夜な色んな人の服にいちごみるくをかけて回るんだ。そしたらもうみんなフルーティな香りで甘ったるい世界よ。世界平和実現しちゃった。アタシってばかしこ~。
「現実逃避すんな」
「うぅっ。自分が傷ついても世界平和を成し遂げようとするあっちゃん……!!」
「こっちーアンタも大丈夫か?? 最近あやなと同じ空気を感じるが???? 汚染されてないか????」
アタシのマシンガンがマシンガンしているトークをハグで受け止めてくれるこっちーーーーーっ!! 大好きだよ。二人でサバゲー生き残ろうね。マシンガントークで。サバゲーやったことないけど。
「じゃあ、こうすれば良いんじゃないかな」
こっちーがピンと人差し指を立てた。
なになに? 天才のこっちーが世界平和のアイデア何か思いついちゃった??
「違う違う! 私は世界平和よりあっちゃんの方が大事だから」
「突然のデレ」
「アタシも好きだよこっちー!!!!」
「天空くんの中のあっちゃんの印象を悪くしたって思うなら、印象を変えたらいいと思うの! 例えば……そうね、お菓子をあげるとか!」
お菓子!
その時、アタシの脳内にはずぎゃーーーんと雷が落ちた。雷がずぎゃーんなってどーんってアタシをギャボビリガーン!! アタシの中にヤマダ乗り移った??
しかしその手は思いつかなかったわ。やっぱりこっちーは賢いわ。アタシが将来政治を動かすことになったら、こっちーを側近に置くからね。
お菓子。お菓子! アタシはお菓子作りとかできない。ってなると当然思いつくのは……アタシが世界一大好きな和菓子屋「つむぎ」だぁ!! 買おう!! 買って渡そう!! わいr……贈り物を!!!!
「アンタら、いいこと言ってる風だけどすなわち『もので釣ろう』っつってるわよね??」
つねちゃま!! おだまりなさい!!
***
そして時は放課後。バシュンッ!!
和菓子屋「つむぎ」に立ち寄って、トッテオキの商品を買った。なんとなんとなんと~~……ふふ。あのお店、息子さんが帰ってきたのだーー!! キラキラー!! パフパフ!!
話し合った結果、洋菓子の知識もレシピに混ぜ込むことを検討し始めたみたいで。いやぁさらなる天才ロードを歩み始めているようで日向亜矢菜は何よりだYO! 何よりすぎてラッパーになっちゃう。つむぎの和菓子は美味しい、恋しい♪
天空くんに新商品をあげることも考えたんだけど、今回はアタシも食べなれてて間違いないいちご大福を買った。ほら、アタシって賢いからさ、失敗しないワケ!! それに新商品っつったらアタシが一番多最初に食べた……こほん。
ってなわけで、アタシと付き添いのこっちーは学校に戻ってきた。ちなつねちゃまは今回も不在。も~最近付き合い悪いぞ!
「天空くん、サッカー部だったよね? 校庭にいるかなぁ」
「たぶんそう! 休憩とか部活終わりとか、控室に行くと思うからそのタイミングねらお!」
校庭からは運動部の掛け声。
アタシ? アタシはノー部活よ!! 何か入ろっかな~とも思ったけど、アタシ日々世界救ってっからさ……ゲームの中で。世界がアタシを待ってるからさ……ゲームの中で。いざアタシがいなくなったら大変だからさ……ゲームが。
だから部活には入ってないよん。
「今……は、校庭にいないみたいですね」
「ありゃ」
サッカー部自体はいるんだけどな……? 天空くん、今日お休み? いやいや、今日学校には来てたしな。同クラだから確認済みよ。
ってことは? 控室でサボってんのかサボって帰ったんか? も~天空くんったら悪い男♡ そゆとこも好き♡
「あっちゃーん! あっちゃん帰ってきてー!」
「ぬぁ、ごめん」
「とりあえず、控室にも行ってみようか」
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