五番地のバー
、、、いらっしゃい、ええ、まあ、あと半刻ばっかしですが、、どうぞ、、ご注文は、はぁ、へぇ、はい。、、、、お待ちどうさま、。、、お客さん不躾ながら聞きますがぁね、、なんだってこんな時間にこんな不気味な店に来てまでただの水を頼むんですか、、、遠慮がちに入ってきたわりに、、さ。はぁん、あ、そう。へぇ、、ケッタイな話、、別に聞いたっていいですが、、店じまいを邪魔されたアタシはそんな愛想のいい返事はできないけれど、、ああそう、それでもいい、、なら話しなさいな、。、、、、、ほうほう、つまり、、、アンタは、、あの踏切で、、人死にを見たってぇ、、ことかしらん?、、なるほど、、しかしまあなんと、、それは気の毒なことで、、ああ、もちろんその二人ぢゃなくって、、アナタの事です、、。ふふ、、情死なんて、、馬鹿のすることでしょう?ねぇ、、、とうの本人ならともかく、、わざわざほろ酔いの帰り道に、、汚ないはらわたを見せられるなんてさ、、ふふ、ええ?、ああ、、すみません、、ご不快でしたら謝ります、、ハイこの通り、、。、、いやぁね、、ここだけの話、、その二人、、私知ってるんですよなにせ、、ついさっき、、あなたが来なさる前にそこへ男の方が座ってたのだから、、女は左隣、、。なんだか二人とも思いつめた顔をしていましたよ、、。私が、、とにかく何か頼みなさいと言ったら男の方が、、、水がいいって言うんですね、、これが。わけもわからないがお客の言うことだから私は従ったが、、なるほど、、きっと二人は酔った勢いで飛び込んだんだと、、思われたくなかったんでしょうな、、、ふふふ、、、ああ、!ごめんなさい、、。ええ、?酒、、?なんでまた、、ふぅん、、へぇそう、、まあいいでござんすよ、、そうでしょうそうでしょう、酔って忘れた方がよござんす、、、さすればきっと、、みんな、、酔って飛び込んだんだと思って呉れます、、。あなたはお一人様だから、、そのほうがよござんす、、。
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