第20話 まさかの事態
俺は、シウとシュウの2人と一緒に鉱山都市ボガルドルというところに引っ越しをする為にクェルーの街から荷物を持って向かっている最中だった。
まぁ、その道中で色々なことがあった。
馬鹿デカい木があって、興味本位で近づいてみたら銃弾みたいな形をしたドングリが地面に何十個も突き刺さり、数秒たって破裂した。
シュウに『離れろ!!』と言われなかったら、死んでいたと思う。
まぁそれでもHPが2割程度減ったけどな。
ドングリは全部が破裂したわけではなく、一部は地面に突き刺さったまま、残っていた。
そのあと破裂しなかったドングリを慎重に拾ってみると、どうやらそのドングリの名前はハレツドングリというらしい。
何か、強い衝撃を与えると数秒たって破裂するらしい。
えっ?なんで強い衝撃を与えると破裂することがわかるんだって?
いやいや、アイテムの説明欄に書かれていただけだよ?
決して、ふざけて強めに握っておじさんの手の中で破裂したとかそんなことはないからね。ないからね?
俺は、これは使えると思って10個程度拾っておいた。
本当はもう少し拾えたのだが、ここで時間をかけるのも2人に悪いと思ってやめておいた。
……決してまた破裂したらどうしようとか考えて怖くなったわけじゃないからね。
あとは、ふざけて岩を蹴ったら、ロッククラブとかいうカニのモンスターで足を切断されかけたり、シウにHP回復のポーションとか、シュウに
まぁ、そんなこんなで色々なトラブルはありつつも俺たち3人は、順調に鉱山都市ボガルドルフに進んでいた。
あともう少しで着くという所で事件は起きた。
それは、俺たちが崖に沿って作られた道に差し掛かった所だった。
俺はひいひい言いながら結構離れたところにいる2人に追いつこうと頑張っていた。
ちょうど鉱山都市ボガルドルフが見えてきたらしく、シウが、
「シュウ!おじさん!あれが鉱山都市ボガルドルフですよ!!」
ともふもふの尻尾をブンブンと振りながら、こっちに顔を向けて、正面に指を指していた。
シュウがシウの横に立って、
「おぉー、あれが鉱山都市ボガルドルフか。実際に見ると凄いな」
と興奮しているのだろうか、いつもより声が大きい気がした。
俺はまだ鉱山都市ボガルドルフを見れてないので、
「俺も見たいー」
と言って2人のところまで駆けようとした瞬間、足元の石につまづいてしまった。
「ぶべっ」
額から赤いポリゴンが少し散り、HPが少しだけ減る。
「おじさん何やってるのー?」
「おっさん……ダサ」
シウとシュウにそう言われる。
転んだおじさん心配はしてくれないんだねぇ。
「ドライだなぁ……」
そう言って、俺は起きあがろうとした時に、それは起こった。
ピシッ。
何か音がした。と思った瞬間。
ゴゴゴゴゴ!!とシウとシュウの2人がいた所が崩壊した。
「キャァァァァッー!!」
「ウワァァァァッー!!」
と悲鳴をあげながら、落ちていく2人。
そしてその崩壊は、俺を飲み込む直前で止まった。
俺は、右上に表示されている2人のHPバーを確認すると、2人ともかなり減っていて、シウは、残り2割まで、シュウは、残り4割まで減っていた。
「シウ!シュウ!無事か?」
俺は2人にパーティー内で使える通信で無事かと2人に問いかけた。
するとすぐに、
「ギリギリ生きてます」
「死ぬかと思った〜」
と声が届くと、安心して、ふぅ〜と息を吐いた。
HPバーを見れば生きていることは分かるが、それでも実際に声とかそういうのを聞くだけでも安心感が違う。
俺はそんなことを思いながら、
「すぐにロープを下すよ。」
と言ってロープをインベントリから出そうとしたが、突然2人から通信が入った。
「うん?誰?キャッ!離して!シュウ!おじさん!助け……」
「て、テメェら!姉さんになにしやが……」
その様な通信を最後に2人からの声は半ば途切れる様に消えた。
そして、目の前にある通知が届いた。
《シウがパーティーを離脱しました。》
《シュウがパーティーを離脱しました。》
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どうも皆さん。ハラショットです。
非常に遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします。
いや〜いつものことながら、更新が遅くなり申し訳ございません。
仕事が忙しくて。
決してイースXやってたりしてないですからね。
アドルとカージャがもっとイチャつかないかなとか考えてないですからね。
そんなわけで今年もハラショットは頑張って投稿していきますので、応援よろしくお願いします。
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