今日がベストだ

僕らはたまに分からなくなる

目の前に引いてあるそれが

寸分一句違わずみんな一緒なんだと

その道程やその失敗が誰もがするものだと


それらがそれぞれ頼んでもねえオーダーメイドで

その失敗の形や程度など違うのだと

それ故いつしかそれで首が絞まって

呼吸するのも難しくなって死にかけて


しかしそれもまたそんな君だからこその失敗で

それを許せるか許せないかは別として

少なくともだから僕は僕を諦めて

だけど死にきれないから今日も生きて


そして寄る辺ない夜に眠れない夜を過ごし

ひとりぼっちだと信じてやまなくなって

だけどたまに似た道標を辿った人に出会って

また自分がやった事の被害者に似た人にもまた


ふとした時に過ぎ行った日々の古傷が傷んで

同じことをやるんじゃないかと不安になって

しかし今日の僕が昨日より悪いはずがないと

そう言い聞かせるためにまた言葉を書いて


波のようにそんな日々を行ったり来たり

誰が悪いでもない自分の悪事、故の旅路

最終的に恨むも羨むも自分自身

好き勝手生きてこその自分なりの死に様


そう疑わなくなったらもう走り抜くだけ

過去を悔やめどもう戻れない

死にたい夜を知らん顔で奴らは走り去る

ならもう過去にかまけてる暇は無い


精神論を言う気は無いが

今日がベストだ、明日は越えろ

挫けた今日も涙した今日も無かった事にするな

それを携えて駆け抜けろ


そうして泥だらけになった無様な姿が今の君だ

なんて無様だと君は嗤うかもしれない

だが良くも悪くもどうせ綺麗な人間なぞ居ない

今の姿の君が成し遂げた明日こそが素晴らしい

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